1・21 朝夜写真 (2015/01/21)
最近はブラジル人も多くの人が一眼レフを持つようになってきた。昔は一眼レフを持っている人間はほとんどプロしかいなかったのに時代も変わったものだ。 写真の場合、ビデオと違ってまったくの素人でもタイミングとその場に居合わせるチャンスがあれば、プロ顔まけの写真が撮れる。写真を見れば、プロとアマの区別はだいたいつくが、その差はどんどん縮まっている。カメラの性能向上のおかげも随分と大きい。 プロと名乗る人間が、平気で誰でも気軽に撮れるような写真を雑誌などに載せているのを見ると、なんとも情けなくなる。藤原信也が、かつて親殺しのあった住宅を撮って、やはり誰でも撮れると批判を受けたことがあったらしい。その批判に対し、彼は明確な写真の説明をしていた。その説明を読み、もう一度その写真を見直すと確かに納得した。それだけの時間と調査をして撮られたことがよく解った。藤原信也のように明確な考えや意識を持って撮られた写真は確かにごくごく普通の住宅写真でも、やっぱりどこか違う。僕もできるだけ、自分の意識や考えを持って撮るようにしているが、なかなか普通の写真から抜け出すのは難しい。できれば、ぱっと見から圧倒的な雰囲気、迫力を持ったやっぱりプロだな、と思えるような写真を撮ろうといつも試みているが、やはり難しい。もともと地味な写真が多いし・・・。 昼間だったら誰でも撮れるので最近は早朝、夜の撮影を始めた。しかし、サンパウロの場合、昼でもあぶないのに夜ならましてやである。自分でも気が付かないうちに麻薬の売人などを写すこともあるだろうし、人どおりが少なく巡回する警官もほとんどいないので誰にも助けを求められない。まだ慣れないこともあり、ビクビクドキドキ状態である。まあ、あまり無理をせず少しずつ経験をつけていきたいと思っている。
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