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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
2・9プレ・カーニバル [画像を表示]

2・9プレ・カーニバル (2015/02/09) ルス駅前のアベニーダで行われたプレ・カーニバルに行く。今年で、このイベントもなんと25周年らしい。去年初めて知って来たのだが、思った以上に面白かったので今年も行った。腰の具合がイマイチで、重い荷物を提げて半日動きっぱなしだと、悪化するのではないか、と少々心配だったが、大きな問題もなく撮影を終えた。
 去年、お年寄りチームの老いをものともしない派手さとパワーに度肝を抜かれ、ボリビアチームの行進にアンデスの風を感じた。ブラジルチームのショボサに唖然とさせられたが、何の規制もなく生き生き、ノビノビと行進している人々を見て嬉しくなった。
 そんなことから、今年もお年寄りチームとボリビア・チーム、パラグアイ・チームの行進を楽しみにしていた。それにしてもブラジルチームがショボイ、びっくりするホドショボイ。まるで、どこかのコミュニダージの練習場からそのまま抜け出てきた感じである。服は皆普通の服だし、大きな算盤のような楽器、ショカーリョを打ち鳴らす青年はまったくド素人のようだし。しかし、このショボサが庶民のカーニバルという感じがしていいのである。行進の途中で、疲れて座り込む子供までいたのには笑ってしまった。
リオとサンパウロのサンボードロモの行進会場で以前は毎年撮影していた。山車は豪華絢爛、人々の衣装は華やかであるが、行進は規則が多く、身体のでかい警備員が行進する人々の脇を固め、ぴりぴり神経質になって行進がすすめられる。しかし、サンバ・チーム外からお金を払って参加している人のほとんどは「楽しかった~! 来年も是非参加したい」という人が多いから、たぶん参加者はそういうことはほとんど気づいてないだろう。行進は美しさ、正確度、行進時間など細かに採点され、優勝チーム、順位が決められる。順位は来年の寄付や協賛に大きく影響するからエスコーラ(サンバチーム)も必至である。一方、カメラマンも少しでも良い写真を撮りたいから、それこそ戦いである。僕も何度もはね飛ばされたし、一度などは背負っていたナップサックごと引き倒されたこともある。あまり暴力的にカメラマンを排除したりして問題沙汰になると、採点に響くのでだんだんソフトになっていったが、今はどうだろう? フリーになって最近は行く機会がないのでわからない。いろいろ難しい点はあったが、エスコーラの人々たちの、プロの仕事を撮影するのも楽しかったが、今はとてもそんな中で撮影するのは身体的にも無理だと思う。プレ・カーニバルのしょぼさが人間臭くてすっかり好きになってしまった。以前の僕だったらあまりのショボサに撮る気にもならなかったかもしれない。

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おばあちゃんに連れてきてもらって初めての参加。すっかり疲れてしまって座り込んでしまった男の子


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