2・11プレ・カーニバルⅡ (2015/02/11)
このプレ・カーニバルの面白い所は、ブラジル人のブロッコやエスコーラ・ダ・サンバだけでなく、ボリビア人やパラグアイ人のチームも参加して行進するところである。 色あでやかな民族衣装のボリビア人老若男女が200人ちかくも集まると壮観で、あたりの雰囲気は一変した。周囲はあっと言う間にボリビアと化し、アンデスの風が吹いてきたような感じさえする。25年ほど前、初めてラパスに行った時のことが蘇ってきた。夕暮れ時、石畳の坂道を民族衣装に帽子を被った女性が歩いていく姿をみて郷愁を覚えた思い出である。 楽団の中に日本人そっくりの男性を見つけて、「日本人そっくりだね~」と言うと妙に恥ずかしそうにニコニコ笑った。彼には、何度かボリビアで受けた閉鎖的な感じはほとんどなかった。今日がプレ・カーニバルと言う事もあるだろうが、ブラジルに住んでいるとボリビア人も解放的になるのかもしれない。 女性はあのアンデス地方独特の帽子に広がったスカートのセニョーラ達と、まるでコスプレのミニスカートドレスのような服を着た若い女性もいる。いろいろな種類の、あでやかな民族衣装があるのに驚いた。人種もアンデス系インディオだけではなく、白人系、混血の人がいる。何度かボリビアには行ったが、ボリビア人の印象はアンデス系のインディオという印象しかなかったので、思った以上に複雑な人種構成があることを知って驚いた。ミニスカートの民族衣装をつけた日本人のような娘がいたので聞いてみた。 「ブラジルのボリビア人は、ブラジル人との混血人は結構多いの?」 「そうね。今は2世も増えてきているし、多くなってきたわ。でもここのいる人のほとんどはボリビア生まれよ」 ブラジルにいる出稼ぎボリビア人のほとんどは、家をたてるためや店を持つための資金を稼ぐために来た人が多い。中にはブラジルに来たものの装飾系の工場で奴隷のように安い給料でこき使われている人もいると言う。さらに、銀行口座を開けるのが難しいのでタンス預金をするボリビア人が多いことを知ったブラジル人強盗に狙われ、お金を奪われたり殺害される犯罪が後をたたない。それでも、そんな環境にも負けずにプレ・カーニバルでニコニコしながらボリビアの人々を見て嬉しくなってきた
 | ボリビア女性の後ろ姿には、なんとも言えない雰囲気を感じる |
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