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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
3・21息子の初仕事 [画像を表示]

3・21息子の初仕事 (2015/03/20) 「できた!」息子が帰って来るなり、喜びをかみ殺すようにぼそっと日本語で言った。
「できた」?? 
 よくよく話をきくと、アルバイトの面接に行ってきたらしい。とりあえず、働けることになったようだ。どうやら「やった~!」と言いたかったみたいだ。
 息子は去年大学受験に失敗し、今は予備校に通っている。本当は勉強をがんばらなければいけないのだが、1週間に1回日曜日のみの仕事だということで、許した。息子にとってアルバイトとはいえ、初めての仕事だったので採用が決まって嬉しかったのだろう。店に商品を運び入れ、店頭に商品を並べる仕事らしい。日曜日だけの仕事だから贅沢はいえない。これでいかにお金を稼ぐのが難しいかが分かるだろう。息子にとっては良い経験だ、と思っている。
 今月中はトレーニング期間ということで毎日午前中アルバイトに行き、昼は予備校、帰ってきてからジムに通う、けっこう忙しい毎日を息子は送っている。明日で18歳の誕生日を迎え、晴れて成人する。もう、何も煩くいうつもりは全くない。自分がすきなようにやればいいと思っている。ただ、僕がお金を出すとなれば口出しはする。予備校の費用は僕が出しているから、日曜日だけということで許したが、もしそれ以上やるというのなら、別にかまわないが、「勉強できる最高の状態にあるのは今だけだからやめろ」と忠告し、それでも止めないのなら、もう予備校代は払わないつもりであった。自分で稼いだ金でいけばいいのだ。
 「まだ若いのだから、いつでも勉強できる」とよく人は言うが僕はそう思わない。働き始めて、予備校に通って大学に入り直すなんてことは、よっぽど根性がないとできない。実際、多くの挫折者を見てきた。さらに、自分は若いつもりでも年はあっと言う間に年をとる。特に、「若い時代」なんてあっという間である。今、僕自分自身が痛感している。勉強にしろ、やりたいことにしろ、できるときにやっておくのが一番なのだ。わずかなお金のために大切な時間を棒に振るのはあまりにももったいない。でも、本人が「どうしてもやりたい。自分のお金が欲しい」というのならそれも仕方がない。彼の人生なのだから。

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息子と犬たち


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