４・２４ ブラジル製買い物車 (2015/04/24)
18歳の息子と一緒にメルカードに行く。この前箱買売りしていたメロンがおいしかったのでまた買いたかったからだ。直径15センチほどのメロン７つも一人で運ぶのは大変だから、手伝いに頼んだのだ。18歳になっても嫌がらずに買い物に付き合ってくれるということは、喜ぶべきことかもしれない。
さすがにメロンなどの重い果物をもって、2キロちかくを歩かせるのは可哀相だからフェイラ（市）用の買い物車を、途中の問屋街でまず買うことにした。
ところがさがせどもさがせども、僕の欲しい買い物車はない。今はビニール製の袋に車輪がついた、見かけはハイカラな中国製の買い物車にすっかり変わってしまっていた。僕はブラジル製の重厚な鉄線製の買い物車が欲しかったのだ。
数軒あたってなかったので、以前売っているのを見かけた店に行くとあった。
「どこにも、このブラジル製の買い物車がないんだよね」
「もう、ここにしかないよ。ブラジル人は、ビニールの袋の買い物車が好きで、ブラジル製は買わないからね」笑いながら売り子の青年が言った。
会計を見ると東洋人だった。中国人か日系人か見当がつかない。後ろの壁をみると、赤い紙に漢字を書いたお守りの様なモノが貼ってあったのでおそらく中国人だろう
あやうく「中国製の買い物車なんてすぐビニールが破れてダメになるのに、どうしてブラジル人は買うんだろうね？ 」と言いかけたが、言わなくて良かった。やっぱり自国の悪口を言われたら嫌だろうから。特に中国人は日本人に言われたら怒るだろう。
メルカードで魚屋をやっている日系人の友人によると、中国人は、魚を買いに来てもブラジル人の従業員とは話すが日本人にはあまり話さないらしい。小さなことではあるが、こんな庶民的レベルでも軋轢があるのだ。中国人の頭には、南京大虐殺など、日本人が、たくさん中国人を殺しているから、悪い民族だと言う思いがあるらしい。日本人は日本人で尖閣諸島などの件があるから、中国人をよく思っていない。どちらにしろ僕らの様な一般市民はマスコミの報道を信じるしかないから何が本当かなんてわからない。
ブラジルにまできて、中国人や韓国人と仲たがいするのはおかしな話ではある。自分ごとを言わしてもらえば、頭の中では、こうした仲たがいが愚の骨頂だと判っているが、彼らの行動、態度はどうしても好きになれない。つくづく自分は頭の固い田舎者だと思う
|
