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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
5・10 サキソンフォン奏者との再会 [画像を表示]

5・10 サキソンフォン奏者との再会 (2015/05/10)  夕闇の迫ったセントロを写真をとりながら歩いていると、何故かいつもとは違う方角に足が向いた。そちらの方に行くと、アパートから遠ざかってしまうので、気は進まなかったが、何故かひかれた。僕のセントロ歩きは、足の向くまま気の向くままなのだ。それが最近は金にもならない仕事で時間がつぶされ、そんなのんびりしたセントロ歩きも、気が付くとルートが決まってしまっていた。
 そのまま進むと、メトロ・サンベントウ駅の横で二人の男がジャズセッションしていた。なかなかうまい。力強く懐が深いサキソフォンの音に魅かれた。以前パウリスタ大通りで写真を撮らせてもらいすっかり親しくなったサキソフォン吹きの音に似ている。写真を撮らせてもらおうかと思ったが、携帯で動画を撮っている人もいるし止め、そのまま通り過ぎようとした。力強いサキソフォンの音が僕の足を止めた。
 サキソフォン吹いている男は、僕の知人に似ているがちょっと雰囲気が違った。それでもあまりに音が似ているので、顔を覗き込むようにみていると、ふっとサキソフォン吹きの男性と目があった。「アキラ(かれは僕の名前を勘違いして会うとこう呼ぶ。なんとなく面倒でその呼び方を正してない)!」ヒゲがすっかり長く伸び、暗闇の中で色の濃いメガネで雰囲気が変わってみえたのだ。近寄ってみると、あの人なつこいやさしそうな目は同じだった。握手を交わし、僕の肩を叩いて、再会をよろこんでくれた。
「しばらく見なかったから何処かに行っているんだと思った。また戻ってきたんだね!」
最近、仕事がちょこちょこはいり、以前の様にセントロをあちらこちらあるきまわることができなかったのだ。もっと歩き回らなくては! と反省しながら「ちょっといそがしくてね」というと「メールで写真送ってもらったけど、開けることができなかったんだ」と残念そうに彼がいった。
「判った今度CDに焼いてもってくるから、この辺でいつも演奏しているの?」
「うん、だいたいね。頼むよ」再び握手を交わした。
 最近、天候と寒さと慣れない撮影客の対応で気分が滅入っていたが、久々に彼に会ってぱっと明るい気分になった。一度名前を聞いたが、少し変わった名前でどうしても思い出せない。CDを渡すついでに、もう一度聞こう


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