6・5聖体の日 (2015/06/05)
コルポキリスト(聖体の祝日)には、セ教会に信者があつまり、広場に木くずなどで絵が描かれるだろう、ことは知っていた。 朝ご飯を食べ、なんやかんやとしているうちにあっという間に時間は過ぎ去り、出るのが10時になってしまった。もう終わってしまった可能性もあったが、それでもせっかく出る用意をしていたので行ってみることにした。 教会についた時は、ちょうどセレモニーが終わったところで行列は広場を進んでいた。撮りたかったのは教会を背景にしたカーペット(地面に描かれた絵)だったので、タイミング的にはドンピシャリと言える。 サンパウロの近郊の町サンターナ・デ・パライーバは聖体の祝日のカーペットで有名な町で、数百mに及ぶカーペットが道路に描かれる。一度数年前に写真を撮りにいったが、なかなか綺麗なものであった。この時はバスを乗り継いでやっとのことで着くことができた。結構苦労した覚えがある。できれば今年もいきたかったが、この時の印象もあり、なかなか重い腰をあげることができず、ついつい行きそびれてしまった。もっと腰を軽くして、たったと行けるようにしなければ、と思っているのだが、なかなか難しい。来年こそはと思っている。 セ広場を出た行進はコレジオ・アンシェッタで儀式を行い、サンベントウ教会に向かった。行進に参加した信者は数千人にも及ぶ。そのほとんどは中年以上の人たちだったが、こんなにも熱心な信者がいることに安堵感を覚えた。この頃、テレビのニュースでは毎日殺人事件、強盗事件やペトロブラやFIFAの汚職贈賄事件など暗いニュースばかりで、どんより曇った天気のように落ち込んだ気持ちは、一心に行進する人々の写真を撮っているうちに気持ちが晴れた。 ただ、10年近く毎日もち歩き、使っているカメラの調子が悪く、メッセージエラーが続発した。こうなると、もう構図を考えながらなんてことは2の次である。カメラをなだめすかしながら、やっと撮った。もうこのカメラも寿命なのだろう。「カカクコム」などのサイトを見ていると、よく「使い倒す」という言葉がでてくるが、このカメラをまさに使い倒した感じである。やはり毎日持ち歩くと、どこかここかが痛んでくるのだろう。よく頑張ってくれたと思う。 形あるものはかならず壊れる。それは自分自身も同じである。そう思うと、壊れたことに対する残念な気持ちは消え、カメラへの感謝念が湧いてきた。
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