7・5 バスの座る場所 (2015/07/04)
目が覚めて、時計を見ると5時50分。いい時間である。いつもなら、犬の散歩に出かける時間であるが今日は土曜日なのでお休み。その代り7時にオルガニック市に行かなければならない。 7時ちかくになっても、家を出る踏ん切りがなかなかつかない。行きたくないのだ。寒いし、曇りだし、・・・・。あ~、もう、やめようか、という考えが一瞬過る。1週間野菜なしで過ごすことはできないが、バスに乗って20分もかけて市にいくのが面倒くさくてたまらない。 一度でかけてしまえば、そんなこともすっかり忘れてしまうのだが、家をでるまでが、なかなか大変なのだ。最近、なんでも踏ん切りがつかない傾向が強い。仕事にしても、出かけるにしても・・・。始めれば、どうってことがないのに、始めるまでに自分の気持ちを奮いたたせるのがひと苦労だ。 なんとか家をでてバスに乗り込む。前の方に席があいていたが、老人が乗ってきたときのためにあけておき、後ろから2番目の席に座った。ドヤドヤと数人の若者達が乗り込んできて一番後ろの席に座る。大声をだして煩い。ときどきあげる甲高い声が妙に気に障る。後ろに座って失敗だった。後ろの席には、変な奴らが座る傾向があることを忘れていた。 そいつらが静かになったと思ったら、今度はリンリンリンとバスの警告音が煩い。さっきからスピードあげ過ぎの警告音がなりっぱなしである。時速50キロを越えるとなるようになっているのだ。その上ときどき蛇行する。運転手は大丈夫なのだろうか。ちょっと心配になってコブラドール(料金徴収係)を見るが、ずっと携帯を見ていて、警告音なんてぜんぜん一向に気にしていない。コブラドールが平気そうな顔をしているから、危なくはないのだろう。 テレビのニュースで流れた、乗客が撮った映像を思い出した。その映像は、バスの運転手が運転しながら携帯のメッセージをやりとりしている映像だった。もしかしたら、このバスの運転手も携帯で電話中、あるいはメッセージをやりとりしているのかもしれない。そうこうしているうちにバスは僕のおりるバス停についてホっとした。 数年前データーでは、ブラジルの交通事故は犯罪以上に多かったらしい。さすがに今は犯罪件数の方が多いと思うが、ブラジルは世界でも有数の交通事故大国なのだ。いくら気を付けていても乗っているバスが交通事故を起こしたらどうしようもない。バスの乗った時に座る所も、あるていど考えて座った方が良いのかもしれない。
 | サンパウロ市内は、バスを使えば、ほぼどこでもいけるが、ほとんどの停留所は名前もないので降りるところが解りずらい |
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