7・21 イッペーと麻薬密売所 (2015/07/21)
ちょっと怖くて近くで撮れなかったイッペーの花がなんとなくずっと気にかかっていた。 今朝は、ちょうど、気持ちよく晴れたのでいってみると、イッペーまでの途中の階段に1人の男が座っていた。ごく普通の男のようであったが、普通は人が座らないようなところに座っていたので、イッペーは諦めてそのまま通り過ぎた。 なにしろ、イッペーの花の場所までの途中の階段は、普段ほとんど人が通らず、死角になっている所だから、路上生活者たちの便所と化し、大小便の臭いが漂っている。そんなところに座るのは、やはり普通ではない。 ちょっと歩いて後ろを振り返ると、その男が階段をあがってくるところだった。一瞬、どうしようか迷ったが、危なそうな奴もいないし、大丈夫だろうと判断し、行ってみることにした。 階段を下りるにつれ、小便臭が強まる。明らかに雰囲気も悪い。ちょうど午前中の、日差しも柔らかな気持ちの良い快晴だから、こんなところにも来る気になったが、夕方や夜には絶対こんなところ来たくない。この妙におどろおどろした雰囲気はあの麻薬密売所となっていた通りと同じ雰囲気である。夜は麻薬の密売所などに使われているのではないだろうか? 死角になっているし、逃げ場もたくさんあるから恰好の場所と言える。 以前、麻薬の取引所になっていることをしらずに、なんとも言えぬ雰囲気がある通りの写真をよく撮っていた。写真を撮っていると、顔を伏せたり、店に引き込んだりする人が何人かいたので、おかしいな、と思っていた。その通りが麻薬の密売所としてセントロで有名な場所だというTVニュースを見て、その通りの人たちの様子に納得がいった。それからすぐに警察が巡回パトロールをするようになり、麻薬の売人らしき人間も消えた。それととともに、あのなんとも言えぬおどろおどろしい、危険ンな香りも消えてしまった。それ以来、写真を撮ってもちっとも面白くなくなってしまった。不思議なものである。 その通りとこの階段には同じような雰囲気を感じた。この大小便臭い所で、麻薬の密売買を本当にするのかどうかはちょっと信じがたいが、この階段を使う人間が、見るからに危なそうな雰囲気をした男達が多いことは確かだ。 恐る恐るイッペーの近くにまで階段を下り、ファインダーを覗くと、花に当たる光もぜんぜんよくない。がっかりしてしまった。期待ハズである。それでもせっかくきたのだからと思い何枚か撮り、急いで駆け戻った。気が済んだのは良かったが、もうちょっと粘って、落ち着いてあれやこれやと考えながら撮れば、納得する写真が撮れるような気がしないでもない。でも粘るような場所ではないし仕方がない
 | 上の道からは身体を乗り出さない限りは見えない。襲われても大声を上げて助けを呼ばなければ、昼間でも誰にも気づかれない |
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