7・27 安全な職業は? (2015/07/27)
朝の果物売りの姿が、最近すっかり見かけなくなった。いつも犬たちの朝の散歩時には、交差点でリンゴ木箱の上に小さな板をしいてバナナやリンゴ、パイナップルの縦切り4枚おろしを売っていた。以前は結構売れていたようで、用意した40枚ほどパイナップルは、たいていほとんど売れていたが、この頃はたくさん売れ残っている様だ。寒くなったことと、景気の悪化で果物を買う人も少なくなってきているのだろう。毎日姿を見せていたのが2日に1回になり3回に1回になり、この頃は滅多にみなくなった。 果物以外は備品に何もお金をかけないで、男はいつもぼーっと近くに立ち、お客が来ると近寄って売るという、別に努力も何もしていないように見えた。しいて大変だと言えることは朝早く起きるくらいで、これで食べていけるのならボロい商売だな、と犬を連れて横を通るたびに思っていた。その果物売りも最近はほとんど見かけなくなった。やっぱり世の中は甘くない。 そこから100mほどのところでは、古着売りのおばさんが、青いビニールシートの上に古着を広げて売っている。こちらは、寒さと不景気のおかげで結構売れているようで、2,3人のアフリカ人やちょっと貧しげな人が服を見ているのをよく見かける。不景気で電気製品や服の修理屋さんが繁盛しているとテレビのニュースに流れていたが、古着も売れるのだろう。いつもどこから仕入れてくるのか、ビニールシートの上には一杯に衣料品が並べられている。これらの中にはおそらく盗品もあるのではないだろうか? この頃売れ行きがよいせいか、おばさんは、ほくほく顔になってきた。 ブラジルは浮き沈みが大きな国だけに、いつ何が起こるのか解らない。それだけに、大企業や公務員で働くのが良いのだろうが、最近は、公務員でさえ給料の未払いなどが起きている様だし、一概にはどの職業がいいとは言えなくなってきた。それでも、もちろん大企業で働くのが一番安心だと言えると思うが、もし突然解雇されたら、それだけ大変だと言える。
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