8・23 Raul Seixas追悼集会 (2015/08/22)
テアトロ・ムニンシパル(市営劇場)前を通ると、黒っぽい服をきた人たち数百人集まっていた。またデモかと思って写真を撮っていると、デモではなさそうである。横にいた中年の男性に聞くと、「Raul Seixasというロックミュージシャンが亡くなった日だから、皆集まっているんだよ」という。音楽オンチの僕にはRaul Seixasがどんな人なのかまったくしらない。 家に帰って調べてみると、サルバドール出身の人気ロックンローラで1989年に44歳で死んだらしい。もう、死んで26年にもなるのに数百人が集まって追悼行進をするのだからよっぽど人気があったミュージシャンだったのだろう。 方や、F1のヒーロー、アイルトン・セナは、去年20周忌だったにもかかわらず、サンパウロでは何の追悼行事もなかった。日本の某新聞記者がセナの墓前に来た数人に取材し、ブラジル人も追悼しているとという記事を書いていた。嘘は書いていないが、そんな書き方をしたら、まるでたくさんのブラジル人がセナの死を追悼しているように読んだ日本人は感じただろう。日本やヨーロッパなどでは、毎年、セナが事故死した日には追悼する人々が多いが、ブラジルにはほとんどいない。20周忌でさえセナの死んだ日だと知っているブラジル人はごくわずかだった。セナの死んだイタリアのイモーラでは、追悼ミサが行われたが、ブラジルでは無し! そんな様子に、ネットに「セナの20周忌なのにブラジルではなんのセレモニーもない。なんて恥ずかしいことだ!」という書き込みがあったほどだ。 世界的に有名なF1のヒーロー、セナの追悼行事さえなかったのに、26年前に死んだロックンローラーにこれほどたくさんの人が集まって追悼行進・集会をするなんて、いったいRaul Seixasとはどんな人物だったのだろう? ブラジル人は、スポーツ選手などよりミュージシャンなどに、もっと親近感を感ずる傾向があるような感じがする。ロマンチックな人が多いと言う事か? 音楽好きには繊細な人が多いということか?
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