9・15 セニョール (2015/09/15)
「それじゃまたね。セニョール」 普段あまり使わないアパートの裏口のエレベータを使っていて、乗り合わせた老婦人にエレーベーターを降りるとき言われた言葉だ。 「セニョール」か・・・。僕の認識する「セニョール」「セニョーラ」は、既婚者や年配の人に対する敬称である。おじさん、おばさんと言う言葉には「チウ」「チア」と言うポ語がある。 僕は、仕事相手や年配の人にはたとえ自分より年下であろうと、「セニョール」「セニョーラ」を使うようにしている。息子がいうには、この言葉を使われるのを嫌がる人もいるからあまり使わない方がいいらしい。僕は丁寧語のつもりで使っているが、もしかしたら既婚者でも若い人には使わない方よいのかもしれない。 アパートのエレベーターで乗り合わせた初老の独身(おそらく)女性にセニョーラというと、セニョーラと呼ばないでと言われた。歳をとっているように言われるようで嫌なのであろう。(実際、見かけも歳を取っている) おそらく最初の老婦人は、僕がもう年配のいい年だと思い「セニョール」を使ったのだろう。ブラジル人は年齢より老けて見える人が多いから、東洋人は一般的若く見られる傾向がある。実際、僕も常に4,5歳若く見られていた。しかしこの頃、急に「セニョール」と言われるようになった。おそらくみかけが実齢どうり見えるようになったということだろう。ブラジルで実齢どうり見えるということは、日本に帰ったら、老けて見えるということである。ちょっとショックであるが事実であるからしょうがない。無理して若ブルつもりもない。気持ちはまだ学生気分だが、肉体は先に老いたようだ。ちょっと悲しいが、これが自然の摂理だから受け入れるしかない。
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