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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
10・29 倒れたお気に入りの街路樹 [画像を表示]

10・29 倒れたお気に入りの街路樹 (2015/10/29) 「な、無い!」
 いつも通っているバンデイラ・バス・ターミナルの陸橋を上り詰めたところで景観ががらりと変わっていることに驚いた。陸橋をまたぐ様に枝を張っていた大木がなくなっているのである。
 この大きな落葉樹は僕のお気に入りの街路樹であった。春には小さな黄色い花を枝一杯に咲かせ、夏には青葉が生い茂り美しかった。冬には葉が落ち、空に広がった枝が冬らしさを醸し出してくれた。四季を楽しませてくれる樹であった。それだけにこの木がなくなったのは悲しかった。
 この木があったあたりを見ると、芯の部分が空洞になった切株があった。今春も青々と若葉を茂らせていたので、まさかシロアリに食い荒らされているとは思いもよらなかった。今年は、暖冬のせいで落葉するのが遅かった。完全に落葉してから1週間もしないうちに若葉が出始めていたのでおかしいな、と思っていた。もしかしたら、最後の力を振り絞って若葉を出したのかもしれない。
 知人に1か月以内に大風が吹いたか聞いてみると、最近スコールで大雨となり大風が吹いたとのことであった。おそらくその時の大風に耐えられなかったのだろう。
 今年は町の多くの街路樹が倒れた。僕の知る限りでは今までこれほど多くの街路樹が倒れたことはない。いろんな原因があるだろうが、街路樹を大切にする気持ちが足りなかったことは確かである。自転車道を作ったり、歩行者天国にしたりするのにお金を使う前に、もう少し街路樹にお金をかけるべきではないだろう。ただでさえ殺伐とした町なのに、このままでは、人々の気持ちを和ましてくれていた街路樹が消えてしまう。もし街路樹がなくなってしまったら、と思うとぞっとする。

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四季を楽しませてくれていた樹


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