コンビニのマチカフェがおいしい、という噂は帰国前からネットで知っていた。日本で飲むことを楽しみにしていた。 　確かにおいしかった。ブラジルで一般市販のコーヒー粉を自宅で淹れて飲むよりはずっとおいしかった。コーヒー生産国であるブラジルで飲むコーヒーより日本のコンビニで飲むコーヒーの方がずっとおいしいとは情けない限りであるが、生産国であるがゆえにまずいとも言える。 　質の良いコーヒーは日本を始めアメリカ、ヨーロッパに輸出されブラジルで消費されるコーヒーは3流品4流品である。この質の悪いコーヒーにさらに20％ちかく混ぜ物をしているらしいから、おいしい訳がない。 　コーヒー好きの友人にお土産にブラジルで一般市販のコーヒー粉をあげた。 感想をあえて聞いてみた。コーヒーの匂いが少ない。お湯を注いでも膨らまない＝古い。酸味が強い。飲んでいる時にコーヒーのおいしさがない・・・・であった。あげたコーヒーは市販されている中でも高い部類のモノだったので、この結果は少々ショックであった。とは言うものの僕自身も飲んでいてこれらのことに気が付いていたので彼の適格な指摘に納得した。日本の水で飲めば、少しはおいしく感じるのでは、と思ったが甘かった。 面白いことに、ブラジルで売られているコロンビア産高級コーヒーは、実はブラジル産の輸出用コーヒーが逆輸入されているらしい。今度輸出用のコーヒーを飲んでみようと思っている。 日本に滞在している間は、外出中に疲れたら、セブンイレブンを探してはコーヒーを飲んでいた。いろいろマチカフェを試してみたが、水っぽかったり、おいしくなかったり、いろいろあったが、セブンイレブンのコーヒーは、どこの店で飲んでもおいしかった。値段も100円で僕には十分以上の味であった。 約1か月ぶりにブラジルに帰って自分で市販のコーヒーを淹れて俄然とした。まずい！　まずすぎる。コーヒー以外のものの焦げ臭さが舌に残る。これでは飲み続ける気にはならない。ちょっと贅沢ではあるが、市販のものではなく目の前で豆を挽いてもらった100％コーヒーを買った方がよさそうである。

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