11・3 油断も隙も (2015/11/03)
Dia dos morte (死人の日)はもともとメキシコの行事で2006年にブラジルでも行われるようになり、今ではすっかり定着した感がする。 数年前から、毎年写真を撮っているが年をおうごとに参加者が増え、ゾンビ(死人)の仮装も迫力をましている。大方は、アメリカ映画のゾンビの真似が多い。今年は顔にチャックを付けた仮装が目を引いた。花嫁衣裳を着て顔はゾンビというのも多かった。 いつものごとく、家を出るまで腰が重かったが、現場について写真を撮り始めると、だんだん面白くなり調子に乗って写真を撮っていた。するとバンドにつけていたバッグが揺れた。ちょうど写真を撮っているときだったので、人に当たって揺れたのだろう、と思い気に掛けなかったが、数分後にまた揺れた。さすがにこの時は気にかかって、横をみると、20代半ばほど女性がすぐ顔をそむけ、バツが悪そうに人混みに紛れていった。バッグを見ると、あきっぱなしになっていて、レンズが覗いていた。レンズ交換を素早くするためにチャックを閉めていなかったことは覚えている。おそらく彼女はレンズを盗もうとしたのだろうが、バッグにきつきつに入っていたので簡単に盗れなかったのだろう。 毎日持ち歩きようのレンズであるからもうボロボロであるが無いと困る。新品で買うと日本で10万円以上するから盗られると大変なことになるところだった。まったく油断も隙もあったもんではない。おそらく、この手の泥棒が何人も徘徊していて、スマホなどを盗んでいることだろう。こうしたイベントで盗みを働くのは、コロンビア人やペルー人などの近隣諸国からの人間が多い。ブラジル人は銃で脅して力ずくで盗っていく。 さすがにリズムが狂ってしまい写真を撮る気が薄れてしまった。まだ、納得がいかなかった早々と帰ることにした。 こうした皆が楽しんでいるイベントでさえ、安心して写真も撮れないとはまったく悲しい!