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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
11・25 悪化の一方

11・25 悪化の一方 (2015/11/25)  マリアーナ市の鉱山ダム決壊で流れ出た泥がついに、海に流れ込んだ。この泥には、水銀やクロームなどの有毒物質が大量に含有されているらしい。会社側は、はっきりした情報を開示していない。会社は贈賄をばらまき規制・監視を緩めていたという噂もある。さらに2つのダムがあり壁には大きな亀裂が入り決壊の可能性は大きいらしい。もし、また決壊がおきたら・・・考えただけでも恐ろしい。
この災害は、世界の5本指にはいる最悪のもので、被害はチェルノブイリ、福島級だという専門家もいる。ドーセ川の支流の生物は全滅、本流のドーセ川も流入箇所から河口まで全滅だと言われている。新聞やTV、ネットのニュースをみていても情報がまちまちで、川が回復すまでに最低でも20年以上、50年、100年と異なる。
 ある専門家によると「川から15キロ以内は住むことができず、川は当然、土壌も汚染される」らしい。そうなると、この周辺の牛乳、チーズ、コーヒー、農業製品は怖くて食べれない。
当然、海も汚染されるわけで、サンパウロに運ばれてくる魚も食べる気にならなくなった。僕は、魚を毎日食べているので大きな痛手である。もう初老の域に入っているから数十年にわたってゆっくり影響がでるというのならあまり気にしないが、クロームの影響は比較的早くでるらしい。
 魚屋の友人にこの地域で獲れた魚は教えてもらうように頼んだが、魚はもちろん海を回遊するから、ブラジル近海で獲れるものは何処の魚も同じかもしれない。しかし、例え気休めでもできるだけ遠くの海で獲れる魚の方がいいと思っている。
「あんまり気にすると、それがストレスになって癌になる可能性もありますよ」と言われた。確かに、その可能性も高まるだろう。しかし、もともと安全な食品のみを食べて生活できるとは思っていないし、不可能だと思っている。僕自身は安全なものが食べられないからと言ってストレスになはならないと思っているがどうだろう? とはいいつつも、知らず知らずのうちにストレスになっているということも十分ありえる。ただ、ブラジルに住んでいると、食の安全のストレス以上に、治安の悪さのストレスが強すぎて、表面的には食の安全ストレスは片隅に置いてしまう。
 治安も最低、食の安全も最悪、政治家は私腹を肥やす汚職贈賄ばかり、経済は下降の一方・・・、ブラジルはどんどん悪い部分が増えて行く。
「オリンピックにはテロが起きる。実は政治家もそれを望んでいる」いう噂を聞いた。にっちもさっちもいかなくなっているブラジル政治経済を見ていると、「ブラジルが世界から同情され、軍をシリアに派兵することによって援助金を得る。そして、どうしようもない若者を兵隊に送って減らす」可能性は十分ありそうだ。単なる噂であって欲しいが。


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