12・16 世界的にみればブラジル人は道徳的? (2015/12/16)
小旅行のバスチケットを買いにバラフンダ・ターミナルに行く。各バス会社のチケット売り場には長い列ができていた。思った以上の混みようである。 僕が乗る「ガルシア」バスのチケット売り場も長蛇の列である。その上なかなか進まない。窓口のやりとりを見ていると客ひとりに費やす時間がずいぶんと長い。これじゃ進まないわけだ。出発時間を選んで、座席を選んでやっとチケットが決まる。しかしまだ支払いがある。今支払いはほとんどの客がクレジットカードだから暗証番号を打ったり、またまた時間がかかる。 遅々として進まない列にうんざりしてきた。そこへ2人のアフリカ系黒人がやってきて、列をすっとばして窓口に直接行った。時計を指さしたりしているから、バスの出発までに時間がないのだろう。バス会社の窓口の男性は「みんな並んでいるのだから、あんたらにだけ先に売れない」というようなことを言って列を指さした。 それでも、しつこくアフリカ人は食い下がる。窓口の男は彼らを無視して、他のお客の対応をしはじめた。その様子を見て、今度は並んでいる先頭の女性客に前に入れてくれと頼み始めた。しかし、みんな並んでいる手前、彼らを前に入れるわけにはいかない。二人いるのだから、一人は列に並んで、もう一人が交渉すればいいのに、彼らはそれさえもしない。さすがのブラジル人たちも彼らの厚かましさにあきれ顔である。このアフリカ人たちの厚かましさを見ていると中国人の厚かましさを思い出した。中国人は何も言わないで知らん顔をして列に割り込んだりするからもっとたちが悪い。 結局、この男たちは別のすいている窓口を教えられ移っていった。 アフリカ人や中国人と比べると、利己的で道徳心なぞないと思っていたブラジル人もずいぶん道徳的である。きちんと列に並ぶし、割り込んだりする人は少ない。もしかしたら、ブラジルは僕が思っていた以上に道徳的な国民なのかもしれない
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