4.1 なんでもあり (2016/03/31)
夕方、セ広場にいかかると広場いっぱいに大勢の人が集まっていた。皆赤い旗を振って、赤いTシャツを着ている。PT党応援の集会だったのだ。 前大統領が汚職贈賄容疑で逮捕されそうなので大衆を動かしてなんとか阻みたいのだ。同党の大統領も逮捕を防ぐために、前大統領の大臣就任を画策したが就任式まで開いたが直前になって司法が阻止した。大統領はブラジルの政治家の中ではクリーンな存在だと思っていたが、こんなこと(前大統領の大臣就任)をするとまったく幻滅だ。前大統領は大統領時代、金をばらまき、自分もしっかり金を盗んでいたようだ。貧しい人々にとっては福の神のような存在だったろうが、一般市民にとっては世界でも有数の高い税金をとられ、それを自分の懐にいれてしまうのだからたまったものではない。もう一般市民はそっぽを向いているし、政治離れが加速している。 それでも左翼系の熱狂的な応援団があるようで、「がんばれ! 嘘だ!、グローボ(テレビ局)は去れ・・・・」などとマイクで叫んでいる。大旗を振る人間、赤ん坊をあやしながらいる人間、飲料水 アルコールや櫛肉を売る人間など、さまざまな人間が混在し、いっせいに前大統領、PT党を応援している。いや、正確に言えば、自分たちの生活を守ろうとしているといえる。 それぞれの生活を守ろうとして集まる気持ちはわかる。しかし、大金を懐にいれていたのは嘘だ! 前大統領は無罪だ! などと叫ぶマイクの声を聴いていて腹が立ってきた。それは動かしようのない事実だ。その場を離れた。 このまま前大統領は逃げ切るような感じがする。金があれば、罪を犯しても逮捕もされない、嘘を本当にすることもできる。それがブラジルなのだろう。なんでもありの国なのだ
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