5・1 ピナコテッカへ (2016/04/30)
久しぶりにピナコテッカ美術館に行く。今年に入って初めてではなかろうか? 早朝にオルガニック市に行き、朝飯を食べてゆったりしていると、出かける気力がすっかり失われてしまった。今朝は4時ごろに目が覚めPC作業をしていたため飯を食べて疲れが出たのだ。結局、午後に出かけることにした。 午後になって、今まで午後の土曜日にピナコテッカに行ったことがないことに気がついた。この周辺には麻薬常習者の集まるクラコランジャもあるし通りを隔てたルス駅周辺も売春婦や路上生活者がたむろしている。一般庶民は危ないので行かないところだ。一般的には、美術館を出てすぐのところにあるメトロ駅の入り口があるので、メトロを使って行くのが普通である。メトロで行くことも考えたが、写真も撮りながらいきたかったから、どうしても歩いていきたかった。たとえ、写真が撮れなくてもルス駅周辺を次回のために見ておきたかった。 ちょっと心配しすぎでは、と思うかもしれないが、クラコランジャ近くのリオ・ブランコ通りなどでは強盗事件が常習している。4,5人に囲まれ暴力的に襲われるから、20歳代のブラジル人の大柄な男でもほとんど何もできない。襲う男たちは、麻薬がほしいばかりの強盗で、命しらず状態になっているからたちが悪い。だから、歩行者の少ない土日の午後にこの辺に行くのは過剰に気を付けなければならない。空手の達人で、襲ってくる男たちを苦も無くたたき伏せることができたら、さぞかし気持ちが良いだろう、と思うのだが、小柄で空手の「か」の字もしらない僕にはとても無理な話である。できることはいかに襲われるリスクを減らすかを考えることくらいである。本当は、周辺にも行かないことが一番の身を守る方法であるが、こうした場所に限って写真を撮るのに惹かれる雰囲気をもっている。なぜだろう? たとえ撮れなくても自分の網膜に焼き付けたい、という欲求に駆られついつい行ってしまう。本当にバカだと思う。だから、襲われて笑われても仕方がない。自分で進んで危ない場所に行っているのだから。それでも本当に危ない場所には行かなし、行けない。僕の行くところはせいぜいその周辺である。
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