5・12 弾劾決定 (2016/05/11)
大統領の弾劾が決定した。 政治家のなかではジウマ大統領(今の時点ではまだ大統領らしい)はクリーンな方だったので、できればこのまま続投してほしかった。ルーラ前大統領がガンだった。彼の汚職贈賄発覚による逮捕をかばって、大臣にむりやり就任させようとしたところから彼女の急激な墜落が始まった。それまでも評判は悪かったが、なんとかやっていけるのではないかと思っていた。しかし、大統領の権力を行使しての横暴な大臣就任の試みは、国民を大いに失望させた。僕もがっかりしてしまった。もしかしたら労働党と前大統領が無理強いしてきたのかもしれないが、国のトップ大統領がすることではない。たとえ自分の地位が危なくなっても蹴るべきであったと思う。結局は弾劾を受け地位を追われてしまった。誇り高い彼女にとって屈辱であったと思う。 政治に詳しい友人によると、「もし蹴っていたら、(政党から)社会的に葬られたかもしれないからしょうがない」というが、古い日本人的な考えからいけば、命をかけても例え家族に迷惑をかけても「正義」をつきとおして欲しかった。しかし、ここはブラジルだし、誇りや国民のことを考えるより、自分の身や家族のことを考えるのが当たり前なのかもしれない。 もしかしたら、単に僕の考えすぎで、どうにもならない国政から身を引くのに、ちょうど良いきっかけと思って前大統領の話にのっただけかもしれない。単なる庶民には事実を知ることができない世界である。 次期大統領は今の副大統領が就任予定だが、名誉欲が感じられるばかりで、評判もさほど良くない。とりあえずオリンピックまでには大統領がちゃんときまったので良かった。今のブラジルは誰がなっても同じであろう。予想に反してブラジルがよくなることを期待したい
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