深夜、あまりの寒さに目が覚めた。 　身体がすっかり冷たくなり固くなっていた。普段は毛布1枚で十分あたたかく眠れるので軽い掛布団はめったに使わないし古くなったので去年捨てていた。どうしたものか、と考えていると学生時代に登山で使った３シーズン用の、秀岳荘の寝袋があったことを思い出した。もう30年近い前のものである。使えるかどうか心配であったが、臭いもカビもなかったので使うことにした。6時に起きると、上にかけてあった毛布は床に落ち、暑いほどであった。さすが日本の寝袋である。感信してしまった。 　2000年までの日本で買う製品はなかなか壊れなかったような気がする。それが、最近の製品は初期不良があったりすぐ壊れたりすることがずいぶん増えた。たまにしか買わない僕が感じるのであるから、日本に住んでいる人は実感しているだろう。それでも、ブラジルの製品よりはずっとましなので、仕事関係で使うものや毎日使うものは日本でできるだけ買うようにしているが、高価なカメラを買った時には初期不良が心配である。30万円以上するものは、さすがに運が悪かったと自分を納得させることはできない。 まだ、日本の製品は「世界最高」だと思っている。がっかりさせないで欲しい。

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