移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
5.31 好々爺になりたいが・・・ [画像を表示]

5.31 好々爺になりたいが・・・ (2016/05/30)  いろんな支払いが溜まってきたので、銀行へ行って並んでいた。火曜日ということもあり、お客は多くはないものの僕の前には数人がすでに並んでいた。待っている間に老人が次から次へとやってきて、抜かしていく。たいていの銀行やスーパーの支払い場では老人や妊婦専門の窓口があるか、待たなくても順番を飛ばして支払えるようになっている。
 老人たちを慕い敬う気持ちは十分持っているつもりであるが、30分以上待っていて、老人が次から次へときて1時間ちかくもまたされると、さすがに閉口してしまう。今日行った銀行は、見ているとかならずしも老人だから待たずに支払えるかというとそうでもなく、老人たちを優先はしているものの一般客もできるだけ待たさないようしているようだった。おそらくあまりのひどさに一般客から文句が出たのであろう。
 サンパウロの老人たちを見ていると、中にはひどく失礼な人も結構いる。うちの近くのスーパーで商品を見ながら廊下を歩いていると、前にいたおばあちゃんが立ち止まった。彼女のすぐ前には初老のおばあちゃんがいて、籠を廊下の真ん中においていて商品を見ていた。籠の横は少し開いていたので通れないこともない。しかし、前のおばあちゃんは、「コン・リセンサ(失礼)」と断るでもなく、その籠を横に蹴ってどかして、通ってしまった。さすかに途中で気が付いた初老のおばあちゃんは何か発しようとしたが結局何も言わなかった。とにかく老人だから、なにをやっても許されると思っている人が意外に多いのには驚かされる。大声で文句を言い、すぐ癇癪を起す人老人がなんと多いことか、できたら老人には近寄りたくはないというのが正直な話である。
 その一方で、いつもニコニコしていて、温かい雰囲気で包んでくれるお地蔵さまのような老人もいる。その人の顔を見ると思わずこちらもニコニコしてしまう。年齢的に初老の域に入る身としては、いつもニコニコ、誰にも好かれるような爺さんになりたいが、すぐカッとしやすい性格から言っても偏屈爺になりそうだ。できるだけそうならないように気を付けてはいるが、いつもニコニコ、温かい雰囲気がにじみ出るような好々爺になるにはかなり難しそうだ

DSC_9314.jpg


前のページへ / 上へ / 次のページへ

楮佐古晶章 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 楮佐古晶章. All rights reserved.