6.7 日本人的感覚 (2016/06/07)
「もう、感覚は日本人じゃないよね」 長年ブラジルに住む友人から言われた。自分の感覚はあくまでも日本人と思っていたので驚いた。かなりはっきり言うから、もう日本的な感覚の持ち主に見えないかもしれない。 「強いて言ったら無国籍かな~」 何も言えなかった。確かにブラジル人的な感覚とも言えないから無国籍としか言いようがない。ここ数年は日本人の友人もほとんどいないし、東洋人街のリベルダージさえも行かなくなった。毎日日本語は書くが日本語を1日まったくしゃべらないことや、ポルトガル語さえしゃべらないことも普通にある。ただし、1日数回散歩にでるから、しゃべらなくとも人には必ずあっている。だから疎外感、寂寥感や日本語を喋りたいとも感じない。実はそう思わないこと自体が問題なのかもしれない。 この頃、日本語で仕事依頼の電話がかかってきて、日本語が思うようにでずにしどろもどろしている自分を感じることがしばしばある。ある程度節説明したら、後はできるだけメールで出してもらうようにしている。 今年の初め当たりできるだけ人に会うことを目標にかかげ、数人の知人会ってもらったりしたが、気が付くと仕事に追われたり、病気にかかったりで、しなくなっていた。無理に人と会ったりすること自体が、僕には無理だったのだろう。精神的な病気ではないと思うから(その気も少しはあるかもしれないが・・・)しばしば面倒くさいと思うことはあるが嫌ということはない。今後は無理せず「出会いの運命」にまかせていこうと思っているが、日本人的感覚はどんどん薄れていきそうな感じがする。
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