9・1 新大統領決定 (2016/08/31)
家で仕事をしていると、爆竹音や警笛が鳴らされる音が響いた。サッカーでもあったのか? と思いテレビを付けた。ちょうど上院の弾劾投票が終わり、61対20で決まったところだった。はじめから予報でこうなることはだいたい察しがついていたので、僕自身は関心が失われていた。 これで、金を使いたい放題使ったPT党の時代が終焉した。まさか爆竹や警笛がならされるとは思ってもみなかった。それだけセントロの多くの市民も大統領とPT党に不満を持つ人が多かったのだろう。個人的には、今までの大統領に比べ、そこそこクリーンだったジウマ大統領は決して嫌いではなかったが、不正がバレ、逮捕されそうになった同党のルーラ前大統領を救おうとして、権威を利用して無理に大臣をしようとした行動があまりにも醜かった。おそらく、多くの人が同様に思ったのではないだろうか? ベネズエラやボリビアなどの左翼的な南米の近隣諸国も大統領の交代に不満を抱いているようだ。 やっと正式の大統領になったテーメル暫定大統領はにこやかな顔をしてG20の会議に向け中国に旅立っていった。自分の任期は2年で、さらなる延長はしないと言っている、この大統領は、不正の噂も絶えないし、指導力のなさを多くのマスコミや専門家が指摘している。「2年しかしない、と今から言っているいことから見ても、初めから逃げ腰なのだ」という人もいる。巨額の汚職贈賄容疑の、同党の元下院議長を逮捕できるかによってこの大統領の人気はかかっていると思う。できなければ退任に追い込まれるのではないだろうか? 新大統領はアラブ系移民の息子で、父親の故郷であるアラブの小さな町では大喜びらしい。同じアラブ系のF1ドラバーのナッセなどもわざわざ逢いに行っているという。ペルーのフジモリ元大統領も日本との関係を深めようとしたし、移民の息子にとって祖父母の祖国は、何かと意味があるのだろう。 できれば、治安・経済が良化、安定することを願いたいが、この人気と恰好ばかりを気にする大統領ではとても無理だろう、
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