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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・5 頑固爺にはなりたくないが・・・

9・5 頑固爺にはなりたくないが・・・ (2016/09/04)  ブラジル人は老人・子供等の弱者には親切にする礼儀がある。バスやメトロで老人や妊婦がいると、多くの人が席を譲ろうとする。この弱者に対する親切は日本よりずっと徹底されていると思う。見ていて感心するほどである。たいていのブラジル人は、人に譲るということをほとんどしない利己的な国民であるが、この礼儀は唯一感心する点である。
 しかし、こうした美点もわずかづつであるが廃れていっている。若者の中には、まったく介しない者ものもいて、例え優先席に座っていて近くに老人がいても全く気にしない。さらに最近は親切にするどころか、老人を専門に襲ったり、ATM前にいて老人が来ると優しく使い方を教えるふりをして暗号番号などを盗むものまでいる。強盗や詐欺に、老人は格好の標的になりはじめている。
 以前はさほど感じたことはなかったのだが、老人もひどいのが増えているような気がする。余所見をして歩いていてたまたま老人にぶつかった。あやまっているのに鉄火のように怒るばかりであった。怒りを収める様子もなく、怪我をしている様子もなさそうなので無視して帰ったことがある。すぐ近くにいた警備員のおじさんも呆れて黙っていたままであった。道いっぱいになって井戸端会議を始め、通行人が邪魔そうにしているのに一切意に介さない老人、マクドナルドなどのテーブルで何も食べもしないのに大人数で席を陣取ってしまってひたすらくっちゃべる老人グループ。自分さえよければ人のことを何も考えない迷惑老人がなんとふえたことか。以前ニューヨークの韓国老人に対して立ち入り禁止をしたマクドナルドがあったが、気持ちも解る。
 老人だから、親切にされるのは当然、しょうしょう迷惑をかけても構わないと、妙な特権意識を持っている老人がなんと増えたことか。さらにこうした老人は驚くほど頑固で厚かましいからタチが悪い。
 できれば物わかりの良いほがらかじいさんになりたいがきっと頑固ジジイになるだろう。頑固ジジイにならないように少しずつでも気を付けていきたい。


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