移民百年祭 Site map 移民史 翻訳
南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・11 治安が悪いわけは?

9・11 治安が悪いわけは? (2016/09/10) 「強盗がきても渡す金はちゃんとおいてあるよ」
「えっ、そうなんですか!」
「お金の隠し場所をきくために、あいつら銃口をぐりぐり押し付けてきたり、ファッカ(刃物)の先をツンツン腹につきさしたりしてくるからね。喋るまでやるから、無かったら怪我させられるよ。うちの近所の農家なんか、けが負わされて入院したよ。そうやってお金を渡すからまた来るのだろうね。でも、怪我して入院するよりはいいよ」
 とオルガニック市場で野菜を売っているおじさん。サンパウロ郊外の田舎にしても、強盗が徘徊して治安は悪いらしい。
 市内の商店も強盗が多い。「数か月に一度、金を銀行から引き出しにくる感覚で強盗は金を奪っていく。だから一生懸命働いてもお金はたまらない。強盗を養っているようなものだ」と商店主がTVニュースで嘆いていた。
 バスやメトロにお金の寄付を募る人がよく乗り込んでくるが、「私はまじめな労働者です。・・・」からたいてい始める。それだけ泥棒や強盗などの犯罪者が多いということである。
 長距離バスで旅行をしていて、近くの席にすわっていた男が「さっきの停車場の店で、お菓子をとってやったよ」と隣の席の女性に大声でしていた。万引きして自慢するのだから、あきれてしまう。この国では、モノを盗んだりすることに対して日本人ほどに罪悪感がないのかもしれない。それはたまたまこの男がそうだったということもあり得るが、今の泥棒や強盗の多さを見るとやっぱり、この国の人は盗みに対する罪悪感が少ないような気がする。大統領からして巨額のお金を盗む(汚職贈賄)ような国であるから、一般庶民も「俺らがわずかな金を盗んで何が悪い」と言う気になってもしょうがない。


前のページへ / 上へ / 次のページへ

楮佐古晶章 :  
E-mail: Click here
© Copyright 2024 楮佐古晶章. All rights reserved.