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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・16挨拶 [画像を表示]

9・16挨拶 (2016/09/15) バスに乗って、車掌のいる支払い所でビレッチウニコ(時間制限内何度もバスに乗車可能できるカード)の磁気カードを読み取り機器に照らしていると
「Boa tarde ,tudo bem? (こんにちは? 調子はどうですか?)」と車掌に声をかけられて驚いた。一般的に声をかけてくる車掌はいない。それどころか、退屈そうに客の動きをぼんやり見ている車掌が多い。はっとするとともに、爽やかなそよ風に吹かれたような気がした。挨拶されると気持ちのよいものだな、と改めて思った。小学時代に挨拶をしましょうと、小学校で教えられたものである。ブラジルにきてからすることが少なくなった。ブラジル人は、挨拶はよくするからすることが増えてもよさそうなものだが・・・。歳をとるにつれ、どんどん頑なになっていることもあるだろうし、表面的にはいい顔をしていて裏ではさんざんのブラジル人が多いのに嫌気がさしたこともあると思う
 そういえば、今朝も犬の散歩に出かける前にエレベーターの前でアパートの修理人に挨拶を受けた。このときも挨拶をされるとは思いもしなかっただけに驚いた。挨拶って気持ちの良いものだな、と思ったものである。こちらも挨拶をすぐ返したのは勿論のことである。
 通常、僕は、よっぽど親しい人でない限り自分の方から挨拶しない。ましてや嫌いな住人などには絶対しない。勿論、相手の方がしてきたら、僕も返すし、僕がエレベーターに乗り込んだ時に、いくら嫌いな奴でも先にいれば、しぶしぶだが自分の方から挨拶をする。あとから乗り込んだ方が挨拶するのが、ブラジルの礼儀だから。
 こうした思いもよらぬ挨拶をもらうと、自分の頑なさが浮き立つ。おそらく、いくら僕の嫌いな奴でも僕の方から挨拶することを続ければ挨拶を返してくるだろう。何度か、こちらから挨拶をしたことはあったが、しばしば無視されたから、それからは2度としていない。心の中で、エレベーターで一緒になったことに悪態をついているような状態である。僕は、ただでさえ気持ちが表情に出やすいそうだから、そうした気持ちが顔に出ているのだろう。おそらく相手も同じように僕のことをうっとうしく思っているだろう。
 やはり、嫌な奴にはこちらからは挨拶はしない。挨拶した方が、自分も気持ちがいいだろうことを解っているのに・・・、まったく自分の頭の固さには自分でも辟易してしまう。

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