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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
9・21 天国のような町

9・21 天国のような町 (2016/09/20)  寒い。犬のリードを持つ手が少しかじかんでいる。
昨日から、急に冷え込んだ。通りのデジタル温度計を見ると、朝6時で15度。つい3日前には19度だったと思う。北海道に住んでいた頃は、初春の15度だと温かい方だったような気がする。これくらいの温度で手がかじかんだ覚えがない。あの頃は20歳前後であったから今よりははるかに血行も良かっただろう。
寒さには、この頃めっきり弱くなった。数年前までは、老後は、年中温かいノルデステ(東北伯)の海岸部あたりに住みたいと思っていた。過去形なのは、最近の治安の悪化で気持ちが変わったからだ。
ここ数年、田舎でも凶悪犯罪が増えた。以前は、老人を狙う犯罪はさほど聞かなかったが、最近はよく聞くようになった。田舎の場合、人が少ないし、皆顔見知りが多いだけに泥棒はバレないように殺害されることが多いようだ。サンパウロなどでTVのニュースを見ていると、治安の悪さは都会とさほど変わらない感じがする。実際、サンパウロ近郊の知人の農家は、あまりの強盗の多さに町のアパートに引っ越しし、畑に通っているらしい。さらに、いつ強盗が来るかわからないから、ケガさせられないようにいつも見せ金を用意しているそうだ。田舎といえども決して安全とは言えない。
しかし、地方の田舎に行ってみると、そんな感じは微塵も受けないことが多い。今日のTVでも去年から犯罪がまったくないミナス州の、人口6000人の小さな町が取り上げられていた。老人がのんびりと笑いながら「ここはパライゾ(天国)だよ」と言って笑っているのが印象的だった。
治安が悪くなったといっても、地方の田舎は都会にはくらべものにならないくらい犯罪が少ないのだと思う。都会から遠方の小さな町だったら、まだまだ安心して暮らせるのだろう。この天国のような小さな田舎町のことを知って少し考えが変わった。


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