9・22 麻薬と犯罪 (2016/09/21)
セントロの広場を歩くと必ずと言っていいほど、娼婦や麻薬売人風の男がたっている。近くに警官がいるにもかかわらずだ。 ずっと同じ場所に何もしないで佇んでいる数人の男たちは麻薬の売人だろう。その雰囲気と態度が異様だ。うろうろしているアフリカ人も同じだろう。おそらく彼らは麻薬関係の不良外国人だ。一般人が普通に行き来する広場に、昼間からこうした男たちがいるということは、麻薬が一般人にもかなり蔓延しているものと思われる。 この頃、摘発される麻薬の量が増えた。つい最近もサントス港で今までの最多量の麻薬を摘発したとニュースが流れていた。最近摘発される量は、キロ単位ではなくトン単位だから驚く。ブラジルが、欧米各国へ麻薬を運ぶ継地になっているためらしい。 当然、ブラジルにも麻薬は流れる。他の輸出品同様、品質の悪いものである。今の治安の悪さの原因のひとつは麻薬の蔓延だと思う。麻薬を買う金欲しさの犯罪と経済危機による失業者の増大による犯罪で治安が悪化した。以前は犯罪が多いのは普通の日や雨の降らない日だったが、今は早朝でも雨でも時間や天候に関係なくなった。麻薬が切れたら買う金欲しさに犯罪をするからだ。彼らが買うのは、混ぜ物の多いクラッキという固い小石のような麻薬だ。石灰や石鹸粉、いろんなものが混ぜられているから常用者になると、あっという間に身体が蝕まれ死んでいくらしい。あるストリートチルドレンを取材したとき、少年が言った「僕らの命は風のようなものさ」という象徴的な言葉が印象的だった。 今後、ますます麻薬は蔓延し身直に迫ってくるだろう。そうなるとさらなる治安の悪化は避けられない。サンパウロはますます住みづらい町になる
 | トロッカトロッカ(物々交換)に集まった人々。その多くは盗品 |
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