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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
11・8 不愉快な尋問

11・8 不愉快な尋問 (2016/11/07)  歩道橋をおりようとしたところで、バイクの運転手が車からおりて、足を開いて両手を頭の後ろで組んだ。何事かと思っていると、うしろから2台の白バイがやってきて警官がおりてきた。おそらくこのバイク乗りは何回も捕まって警官の事情聴取には慣れ切っているのだろう。警官に言われる前に頭組んでしったからだ。
警官の事情聴取はどこの国でも本当に不愉快だ。京都では府警に何度捕まったことか。悪い事もしていないのに、上から目線で高圧的に事情聴取をしようとするから腹がたつ。何度か反抗的な態度をとって警察につれていかれそうになった。警察官としても僕が悪い事をしているわけでもないから、連行できなかったのだろう。結局解放された。
ブラジルでも数回事情聴取を受けたことがある。一度は、身分証明書を見せろと言われたが、何の理由もなしにそんなことを言われるのにかっとし拒絶した。すると「ブラジルの警察はお前の国の警察ほど甘くないんだよ!」と凄んできた。さすがにこの言葉は、一緒にいた婦警の方が驚いて一瞬ひいた。そのことに気が付いたのか、絡んできたその警官はバツの悪そうな顔になり、うやむやにしてその場を去っていった。それから、麻薬の密売人が多い広場などは歩かないように気を付けている
リベルダーデ(東洋人街)でカメラを手に持って歩いているときに、カメラを盗んだと思い、2人の黒人警官がよってきた。「そのカメラはどうしたんだ」一人が高圧的に聞いてきた。「僕のだけど」むっとして言い返した。もう一人がすぐ近くに新聞社があることを思い出したのか「新聞社の人間か?」と聞いてきた。新聞社の人間ではなかったが、友達や知人がたくさんはたらいているので行けばなんとかなるだろうと思い「そうだ。一緒に行くか?」と逆に聞き返した。とたんに、最初の男も弱気になり、「いや、いいよ」と言って歩き去っていった。この時、僕は着古した服を着て小汚い恰好をしていた。おそらくそのことも影響したのであろう。それ以来できるだけ綺麗な恰好で歩くことにしている。
 歳をとったせいか、最近は尋問を受けることはなくなったが、近くに警官がいるときは、路上生活者やストリートチルドレンの写真を撮らないようにしている。ブラジルの恥となるような人やモノを撮られるのを警官は嫌うからだ。 なんにしろ、用事がなければむやみに警官には近寄らないのがよさそうだ。


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