11・28 差しさわりのない答え (2016/11/27)
パンパンパン。窓の外から爆竹の乾いた音が鳴り響く。どうやらパウメイラスが勝ったようだ。サッカーはまったく興味が無いのが、今日、ブラジル杯の優勝が決まることは知っていた。現大統領が決まった時より、ずっと多くの爆竹音が聞こえる。市民は、政治よりサッカーの方にずっと関心があるようだ。次々と発覚する巨額の汚職贈賄事件を見ると、市民が政治にうんざりし、そっぽを向くのも解る。今、トランプのような強硬なブラジルよりの発言をする指導者が現れたら、皆投票するだろう。アメリカ以上に新聞もテレビも見ないような庶民が多いだけに、うわべだけの発言であろうとも、あっという間に魅了されてしまいそうだ。 でも、これほどパウメイラスを応援している人間がいるとは思わなかった。というのも、僕の知り合いなどは、コリンチャンス・ファンが多いからだ。少々言い過ぎかもしれないが、サンパウロでは、3人に一人はコリンチャンス・ファンのような感じがする。日本で言えば、二昔前の巨人ファンのような感じである。(僕が住んでいたころの日本は、巨人の試合中継が多かったせいか、とにかく巨人ファンが多かった。今は?) 知人がパウメイラス関係の仕事をしていたので、どこのファンかと聞かれると、パウメイラスかコリンチャンスのファンということにしている。この頃は、サッカーの応援団同志が、殺し合いの様な激しい喧嘩を行っているので、答えにも結構気を使う。なぜ、サッカーがこれほどまでに人々の気持ちを揺さぶるのか僕にはよく解らない。別にどこのファンでもないので、正直に、「サッカーは興味がない」というのがさしさわりのない答えかもしれない。
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