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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
12・14 風前の灯火

12・14 風前の灯火 (2016/12/13) つい最近まで、TVニュースの半分以上は強盗などの犯罪事件のニュースばかりだったが今は、政治家の汚職・贈賄事件、政界のニュースが多い日で半分をしめるようになった。ブラジルのサイトを見ていると、「大統領の終焉はじまる」「大統領の蜜月終わる」などという記事が出始めた。前大統領が弾劾され、副大統領が、繰り上がりで大統領に就任して半年もたたないのにだ。
 シリア系のこの大統領は、若い妻と結婚し、国1番の人間にまで上り詰めたのだから、まさに本懐を遂げたと言える。当初は、大統領になったことを本人もシリアの人々も大喜びし、シリアの出身の小さな町では通りに大統領の名前がつけられたほどである。その癖、就任当時から、自分は2年しか大統領をしない、と失敗したときの責任逃れの様な発言を繰り返した。この人はなんのために大統領になったのだろうと思ったものである。
人気は就任当初から無く、海外に行くたびに、若い妻のためにバイアグラを購入している、というような中傷をしばしば聞いた。それでも、一時期、新大統領に期待する国内外の投資家の投資により、国内の経済がほんの少し上向いた。大統領も次々とプロジェクトを立ち上げ、海外に行った。1ドル4レアルを越えていたレアルは、1ドル3.2レアルほどにまで下降した。それがここにきて、再びドルは上昇し始め、経済が下降し始めている。大掛かりな汚職贈賄事件に関わった政治家の名前がリークされ、大統領の名前も出た。この国の政治家は、国・国民のために政治家になろうという人はほとんどいない。私腹を肥やすために政治家になるのである。もっとも、最近の日本を見ていても、こういう政治家が随分増えたような気がする。政治家自身が、こんなに楽に金を稼げる職はない、というようなことを言った記事を読んでがっかりしたものだ。


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