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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
12・29 罪人に優しい国 [画像を表示]

12・29 罪人に優しい国 (2016/12/28) 街から人が少なくなった。昼間、セントロの人通りが多い所では、さほど気にかからないが、ちょっと脇道にはいったり、時間が早すぎたりすると人通りが少なくなったことを感じる。人が少なくなるだけならいいが、路上生活者やもの貰いばかりが目立って、場所によっては身の危険を感じる。
 以前の路上生活者はベロベロに酔っぱらった人が多く、せいぜい絡んでくる程度であったが、最近は麻薬の蔓延で、周囲に人がいないと知ると麻薬を買う金欲しさに脅してきたり、強盗に早変わりする人間が出てきた。歩行者がいない路上生活者ばかりが溜まる路上に入り込んだりすると、ねっとりするような視線を感じることもある。男が立ち上がり近寄ってきたりすると、男が何もする気はなくても、一瞬身体中の毛が逆立つ。
 年末は、刑務所に戻ってくることを前提に、囚人が解放されるのも怖い。人が少なくなった町にはこうした人間がうろうろしている可能性もあるから安心はできない。解放された囚人の中には、刑務所に帰らないで犯罪を繰り返す者もいる。汚職贈賄事件を何度も続ける政治家や、汚職をした元大統領が再び立候補しようとすることをみても、ブラジルは罪人に対して優しい国だと思う。死刑もないし、長期の刑期を言い渡されていても刑期が短縮され、民衆の知らないうちに出ていることもしばしばある。世界でも有数の罪人に優しい国ではないだろうか。

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