犬とカメラとPCの生活 (2017/01/23)
冷蔵庫が壊れて2週間以上たった。この暑さの中、冷蔵庫なしの生活は不可能と思っていたが、意外にできるので自分でもびっくりしている。日本なら、コンビニは近くにあるだろうし、スーパーでも白飯からおかずまで1人分が何でも売っているが、ここブラジル・サンパウロではほとんど見かけない。それでも最近、パウリスタ(ブラジル1のビジネス街)近辺のスーパーなどに行くと、一人用の肉一切れパックやお惣菜なども見かけるようになってきた。しかし、日本の都会ならどこでも買えるというわけではなく、ごくごく一部の地域に限定される。 野菜や果物はそのままに棚に置いている状態であるが、肉や魚は、買ったばかりは刺身で食べ、残りは、焼いたり揚げたりして料理を作り置きしておく。魚屋の日系人の兄ちゃんによると、料理すれば2日は持つらしい。1キロの魚を買うと、毎食同じ魚料理を食べてだいたい2日で食べきってしまうからちょうどである。メルカードに買い出しは1週間に一度であるから、魚や肉を食べきってしまうと、後は買い出しに行くまで野菜だけになってしまう。うどんや、野菜だけのお好み焼きになる。今までは、必ず毎食肉か魚を食べていたが、肉なしで済むお好み焼きやうどんが増えてきた。最初はつらかったが徐々になれてきた。 そんな食生活になれると、食材にかかるお金もぐっと減ってきた。何より電気代が今までの3分の2ほどになった。考えてみれば、アイスクリームを食べるために、冷凍庫付きの冷蔵庫を買っていたようなものである。アイスクリームを不味く感じるようになって食べなくなったので冷凍庫は食品を長期保存のみにつかっていた。長期保存するモノがなくなれば、冷蔵庫ももいらなくなるわけである。野菜や果物は早く腐るようになるが、腐る前に食べきろうとするようになったので食べるのを忘れて腐らせるようなことが減ってきた。おかげで食費も少なくなってきた。 冷蔵庫もいらないかな? という気になってきた。少年時代は無人島に住むことにあこがれていたが、冷蔵庫も洗濯機もない生活で少しは近づいてきたような気がする。犬とカメラとPCの生活。自分が思いもしなかったような生活になってきた。僕の住む地区は、おそらくサンパウロでも屈指の便利な地域であろう。そんなところで、不便な生活を送るのも、なかなかオツなものである。慣れとは恐ろしいものである。
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