2・17 正しい判断 (2017/02/16)
早朝、犬たちを連れて、いつもの散歩ルートを歩いていた。23・デ・マイオ大通りに架かった陸橋で、毎朝、古着を路上で売っているおばさんの前を通り過ぎた。数mいったところに、いつもは見ない4,5人の5歳~15歳ほどの少年たちが座っておしゃべりをしていた。最初、ストリートチルドレンかと思い、前を通ろうか、どうしようか、迷った。人通りも少しは在ったので大丈夫だろうと思い前を通り過ぎた。雰囲気と服装が荒れていないので、普通の少年たち、兄弟? と判断したのだ。本当は、最近の強盗グループは潤っているから小奇麗な恰好をしているので強盗ではないと言いきれないのだが。 少年たちと言えども、4,5人になると危ない。一斉に襲ってきて、身に着けているものをひったくられ、あっという間に逃げて行ってしまうからだ。多分大丈夫だろうと思いつつも前を通るときには緊張した。襲ってきても、すぐ対応できるよう気持ちの準備はしていた。何もなくすんなり通り過ぎることができたので思わずほっとした。 リベルダージ広場から同じ道を歩いてアパートに引き返していると、陸橋に行く前にあるバール(軽食屋兼居酒屋)で中古用品を売っていたおばさんがコーヒーを飲んでいた。傍らに、いつも古着をはこんでいるスーツケ-スがあったのでアレッ、と思った。そのまま進んで行くと少年たちは元いたところで、まだおしゃべりをしていた。どうやら、おばさんもこの少年たちを恐れ、いた場所から避難したようである。賢い判断である。恥ずかしがったり、変な疑いをして相手に失礼だと思ったりして、そのまま居続ければ、運が悪ければやられる可能性は十分ある。ブラジルでは、おかしいと思ったら、恥ずかしがったり、意地をはったりせずに、すぐその場から退散するのが賢い。という僕は、つい意地をはってしまいそのまま進んで彼らの前を通り過ぎた。5mほど離れた所で後ろから走ってくる足音が聞こえた。頭から血が引き、ぞぞっと悪寒が走る。来た!! 後ろを振り向くと、ジョギングをしているおじさんだった。 朝6時半に子供が外にいるのはおかしいが、雰囲気からすると、おそらく少年たちは普通の少年だと思う。しかし、非難したおばさんの判断は間違っていない。事がおきてからだと、後悔してもどうにもならないから
 | 雄犬ニンジャ。もうジジイだし、臆病で小さな犬だから、何かあっても全然あてにならない。 |
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