4・11 治安の悪さ (2017/04/10)
夕の町歩きを終え、アニャンガバウーのバスターミナルの入り口近くで、青年が近寄ってきた。「レッド・ブル・タワーはどこ?」と聞く。妙に目が座っているし、これ以上近づけると危ないと感じた。 強盗の手口として、道や時間を聞くふりをして近づいて、さっと銃やナイフを取り出して携帯財布証明書を強奪するやり口がある。数年前、夜、バス停でやられかけたことがある。時間を聞いてきたので、少し近づいて「時計をもっていないよ」と言ったときに、彼の脇腹で電灯に照らされ鈍い黒光りが走った。はっと気づき後ろに飛びのいた。男はピストルをもっていたのだ。10数メートルほど離れたところで、男が後ろから「警察だ」という。何をあほなことを! バス停で警察が手に拳銃を持っているものか。と思いながら逃げた覚えがある。 おそらく周辺のお店がまだ開いていたこと、わずかではあるが人通りがあったこと、などのおかげで発砲してこなかったのだと思う。あるいは、おもちゃかモデルガンだったのかもしれない。ただ、あの光り方はメタルであった。 それ以来時間や道を聞かれても無視をするか、離れて答えるようにしている。バス停でバスを待つときでも、少し離れている。いつバイクや車で強盗がやってきて拳銃をつきつけるか、解らないからだ 最近は男だけでなく女も危ない。はっきり言って知人以外は信用できない。こんなに人を信用できないなんて悲しいことではあるが、これが今のサンパウロの現状だ。常に高価なカメラを携帯しているから、盗まれて後悔するのは嫌だ。可能な限り注意を払う。そんなビクビクした行動に対して、賛否両論はあるだろうが、人それぞれ好きにすればいいと思う。襲われても屁でもない、まったく気にしない人も当然いるだろう。そういう人は、どこにいてものびのび生活できると思う。うらやましい。 今日、ネットで、世界で治安の悪い都市、トップ50という記事を見た。ブラジルでは12位のフォルタレーザを筆頭に19都市がランクインしていた。3分の1以上がブラジルの都市とは驚くべきことである。その記事の信頼性はまったくわからないが、長年ブラジルに住む身にとっては情けないことである。
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