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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
5・18ケチャップ泥棒

5・18ケチャップ泥棒 (2017/05/17) 友人とセントロを歩いていると、後ろに何かが落ちるのが見えた。さして気にしなかったので、ぱっと振り向いただけで立ち止まることもなく数歩歩いていると、見かけからブラジル人とは異なる男が、声をかけてきた。
「うしろが汚れているよ。さっき男が何かをふりかけていったよ。あんたみただろ!」
明らかにスペイン語交じりだ。おそらくボリビア人かペルー人かあっち系統の人間である。またか~!!! すぐにこいつはグルのひったくり泥棒だと解った。友達のズボンの後ろが茶色い液体を振りかけられ汚れていた。僕のジャケットも背中の部分が汚れているらしい。友人にここで立ち止まらないで、と促した。
立ち止まって汚れをふき取っているときに隙を狙って持っている荷物をひったくっていく泥棒だと言うことを知っていたからである。今まで何度この手の泥棒グループに後ろから液体をかけられたことか。ひどいときは毎週やられた。最初の時は、バールに入って、荷物をおろして汚れをふき取っているところを危うく盗まれそうになった。
いつも同じことは、液体をかけられた後、かならず、アンデス系の人間が「汚れているよ」と声をかけてくることである。随分前からペルーやボリビアではこの手の犯罪が流行っていることは知っていたから対処できたが、知らなかったら盗まれたかもしれない。現地ではケチャップを使用していたことからケチャップ泥棒と呼ばれていた。おそらくイタリアあたりが発祥の地ではないだろうか? ブラジルではほとんど液体チョコレートのような茶色いものである。一度などはウンコで汚れているよ、と言われたこともある。臭いはチョコレートであった。泥棒も臭くて汚いウンコなどは使いたくないのだろう。以前やられたのは、信号待ちの時がほとんどであった。しかし、いったい何年同じ手口を使っているのだろう。アホだ!! 服を汚されるのが腹立たしい
東洋系でブラジル人とは異なる服装をしていたので狙われたのだろう。ちなみに、服はすべて日本のユニクロ製のものだからブラジルでは少しはよく見えるのかもしれない。日本ではユニクロは安くてダサい? 製品と思われているようであるが、ブラジルで着るならユニクロ製で十分だと思っている。それも僕が買うのは売れ残ってさらに何割か安くなったものばかりである。もう初老の域に入った中年だとやっと自覚するようになってきたから、それで上等なのだ。
あまりに被害に遭いすぎ、ほとんど怒りもなくなってきたが、「おまえペルー人だろう。警官呼ぶぞ」くらい言ってやれば良かった。ただ、やりすぎると、ブラジル人にしろ、ペルー人にしろ、南米の人間は恨み深く仕返しをしてくる可能性があるから気を付けなければならない


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