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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
5・28  不幸中の幸い

5・28  不幸中の幸い (2017/05/27) 家族も親族もしっている信用していた奴が、僕に仕事を発注し、受け取るお金からピンハネをした。利用されたのだ! 当初、彼には、そんな気はさらさらなかったのだと思う。以前からの知り合いだったので、一般料金の半分ほどで仕事を引き受けたこと、信用して領収書発行に必要な暗証番号を彼に取得してもらったことで彼はこのピンハネを思いついたようだ。彼は僕に迷惑もかけず、会社の金を横領できるとふんだのであろう。僕の知らない間に、領主書をきり、知らぬ間に口座にお金が入金されていた。
彼のピンハネの画策により、僕は多大な影響を受けた。最近のブラジルはラバージャット(汚職贈賄捜査)で銀行からの引き落としは限られた額しかできないが、僕はそのことを知らず、その制限額以上の金を彼のために引き下ろしてしまった。領収書を勝手にきられたことから、法律的にその仕事を受けたことになってしまったことが痛かった。辞めるに辞められない状態であった。
余分に振り込まれた金は自分の金にする気はさらさらなかったし、彼を訴える気もなかったから、多めに振り込まれた金を返金するのが一番だと考えた。なぜなら、奴の会社からのピンハネだったし、額もびびたるものだったからである。ただ、何かあった場合、彼がピンハネした金を僕が払う気はさらさらなかったので、もしものときのために、僕の領収書と口座を勝手に使ってピンハネしたことを証拠として残す必要があった。
あの手この手を使ってなんとか、証拠をつかみ、僕が彼の口座に金をふりこんだ証拠を残した。その間、時間的には睡眠はとれているのだが、早く目が覚めてしまい体調がぼろぼろになってしまった。朝3時に起きて、あれやこれやと証拠固めを考えてしまい、また、利用された腹立たしさが蘇り再び眠りにつくことができなかった。昼は市役所やサイン登記所、銀行で、2度と悪用されないようにサインや暗証番号をかえた。その疲れで、この数日間大変であった。
 このような些細なぴんはねなど日本でもいくらでもあるだろう。しかし、僕には初めてのことだったし、知らない間に利用されていたことはショックであった。今回、他人を絶対信用してはいけないこと、隙を見せてはいけないこと、重要なことは自分でしなければいけないことを思い知った。もしもにそなえて、がっちりと証拠をつむことができたことや、とりあえず金銭的な被害がなかったこと、些細なピンハネであったこと(もし政府関係の人間がかかわっていたら大変なことになっただろう)は不幸中の幸いであった。


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