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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
6・7 訛り [画像を表示]

6・7 訛り (2017/06/06) 「あんたの言っていることは訛りが強すぎて、何もわからんよ」
「日本語訛りが強いからね。だけど、あんたの言葉もピアウイ訛りが強くて僕にはわからんよ」
「じゃあ~、二人とも訛りが強すぎるんだな」
そういって、二人で大笑いした 
 話しかけてきた男は40歳ほどで、彼の言葉は訛りが強すぎて僕にはほとんど理解不能だった。ちょうど青森や鹿児島の訛りの強い言葉を聞いているような感じなのだと思う。移住者や外国人旅行者の多いサンパウロでは、たいてい僕のポ語でも解ってくれるのだが外国人とほとんど話す機会の無いピアウイの人々には、僕の日本語訛りの強いポ語は理解不能のようだった。
何度か、ピアウイに来ているが、今まで言葉が解らなくて困った印象はなかった。今回初めてピアウイ訛りを聞いてほとんど理解できなかった。それだけ今回は、地元の人と話す機会があったということかもしれない。
以前、サルバドールの下町で、安ホテルを探している時のことを思い出した。「この辺に安ホテルはないか?」と若い娘に聞いたのだが、何度言っても「ホテル」という単語を、彼女は解ってくれなかった。僕の発音が悪かったのだろう。しかし、数人のサンパウロの人間に「ホテル」と言って理解できるか? と聞いたところ、皆「解る」といってくれたので、めちゃくちゃひどい発音ではなかったはずだ。バイア訛りの発音と日本語訛りの発音は全然異なるのかもしれないし、彼女に僕の言葉を理解しようという気持ちがまったくなかったのかもしれない。それ以来、人と話すときには、「日本語訛りが強いので、わかりづらいかもしれないけれど、わからなかったら聞き直してください」というようになった。そういうと、たいていの人はにっこり笑って、僕の日本語訛りの強いポ語でも一生懸命きいてくれるようになった。

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開高健が絶賛した泥ガニもピアウイの名物。ノルデスチ地方のカニはここから出しているらしい 。1匹1レアル(約30円)


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