どんより浸透してきた不景気 (2017/06/27)
雄犬ニンジャの足は大分回復してきたようで、散歩の途中に座り込んでしまうようなことは今日の散歩ではなかった。なんとか、かんとか歩き切り、少しだけ距離も伸ばすことができた。とりあえず一安心といったところである。
このごろ、メルカードの行きつけの魚屋に安い小魚が減ってきた。マグロやサーモンと言った大型魚で高級魚は常時あるが、僕にはとても手が届かない。買えるのは、せいぜいイワシやマナガツオ、アジと言った程度の魚である。それがないのである。イワシは禁漁期にはいり冷凍しかないし、マナガツオやアジも今週はなかった。他の魚屋でもなかったから水揚げされていないのであろう。どんどん不景気になり魚は肉や鶏に比べ割高なので買う人が減っていることも影響しているようだ。 卵をいつも買う日系人のおばさんの店に行くとニッコリ笑い、「卵!!」と愛想よく日本語で聞いてきた。日系人だし愛想がいいのでいつも買うようにしているのだが、時に古い卵が2週連続でつづくことがある。一度文句を言ったら新しいモノを出してくれるようになった。ちょうど買い物にきていた中国人も同様の文句を笑いながら言っていたので古いものをはかすためにしばしば売っているようである。店主としては、古いものから順に売っていかなければならないのも解るが、毎週買う客としては古いものが続くと買う気も失せる。 この店には果物も売っているが、鮮度が良くない上に少々高い。一度パイナップルを買ったら、3分の2が傷んでいて食べられなかった。今が季節のポンカンも他より少し高い。売れないと、少し古くなったものでも出さないわけにはいかない。それも解る。悪循環が続くとこうした小さな食料品店は辛い。それが解るから古くて高いとは言えない。安くて良いものがあるのなら、そこで買うようになる。まさに悪循環である。 一般市民がどういう風に考えているか知りたくて、おばさんに来年の大統領選のことを聞いてみた。 「来年、大統領選は誰に入れる?」 「・・・・・う~ん」全く乗り気でない。顔も苦虫を潰したような顔をし始めた。 それでも、しつこく出馬予定の候補者の名前をあげるとやっと重たい口をひらいた。 「そーね、ドリアが出るとしたらドリア(現サンパウロ市長)かしら」 その時、知り合いのおじさんが来た。僕のことは完全に無視して彼と話し始めた。こういう態度をされると、あまり気分がよくない。普通のおばさんに、無理に政治の話をした僕が悪いのだけれど
 | いつもいく豚専門店にはいつも中国人客が多い。中国人客が行く店はほぼ決まっているので何らかの情報入手手段があるようだ。 |
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