8・1 フグと中国人と (2017/07/31)
フグを買った。フグはブラジル・ポルトガル語でバイアク。 ちょっと危ないかな、と思ったが、ここ数週間ゴルジーニャ(マナガツオ)ばっかりだったのですっかり飽きてしまっていた。今週もまたゴルジーニャは耐えられなかった。 「危なくない?」「大丈夫! 大丈夫!」「本当に??」「大丈夫」つい何度も魚屋の同じことを繰り返して尋ねてしまった。そんなに心配ならかわなきゃいいのだ。そう思うとつい自分で自分を笑ってしまった。心配性なのである。 刺身用におろしてもらった。すると「キモもおいしいよ」、と言って友人はサランラップに包んだキモまでくれた。えっえ~、さすがにキモまでは、と思ったが、友人の好意を無にするわけにもいかず、ありがたく受け取った。友人の日本食レストランの大将も、ブラジルふぐのキモもおいしい、と言っていたので、おそらく食べても大丈夫なのだろう❓? 結局、食べるかどうかは帰って決めることにした。 ふぐは1kg18レアル(約600円)。魚まるまるの状態での量り売りだから決して安くはない。買った魚は1.7kgだったから1200円ほどだった。まあ、たまにはいいかと自分にいいわけした。普段は買って20~30レアルほどだが、今日はふぐに、マグロのしっぽまで買い42レアル。さらに牛肉ミンチを1キロ200gで21レアル。本当はさらにチーズと鶏肉も買いたかったが諦めた。1人1週間分だから買いすぎても食べきれない。まだ果物も買わなければいけないから、チーズはぐっと我慢することにした。 ここ数年、毎月ふうふう言っている。たかだか1週間分の食料品を買うのに悩まなければならないなんて、あ~、情けな。金持ちにならなくてもいいが、欲しい食材くらいは何も悩まずぱっと買えるようになりたい 帰ろうとすると、魚ボックスのすぐ近くで中国人のおばさん二人が大声で話していた。 すると、魚屋のボックスの中で電話をかけていたブラジル人のおばさんが、「ちょっと静かにしてよ。話すなら他で話して!」とびしっと言った。中国人の二人のおばさんは別に言い返すこともなく、怒ったようすもなくその場を離れて行った。 中国人のおばさんは、何も言い返さずに行ってしまったから、自分たちに非があることを解っているのかもしれない。おそらく他のブラジル人にも、声の大きい喋り方や、痰吐きは、しばしば注意されているのだろう。以前、中国人のおばさんが、やはりメルカードで凄い音を立てて痰をゴミ箱に吐いているのを売り子のブラジル人のおじさんに注意されているのを見たことがある。その時も、そのおばさんも何も言わないでその場を離れて行った。 おそらく、中国人は恥ずかしい行為だと知っていても、つい祖国の習慣で出てしまうのだろう。日本でも、中国人は痰吐きや大声で話したりしているだろうが、日本人はちゃんと注意をしているのであろうか? もしかしたら、冷ややかな目で見るだけでやりたい放題させているのではないだろうか?
 | ガラスケースに入ったフグ。バイアク・バンデイラと呼ばれている種類 |
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