8・12 オルガニック野菜農場を訪ねる (2017/08/11)
今日は、オルガニック市の日にもかかわらず、すっかり寝過ごしてしまった。いつも家を出発する7時を寝過ごしてしまい、出発が7時半に。最近たるんでいる。 この頃、寝るのが少し遅くなってしまい、11時ごろになってしまったことが大きな原因であろう。それまでは、早ければ9時までに就寝することがしばしばであった。早く寝れば、それだけ起きるのも早くなり4,5時ごろには起きていた。もう、ジイさんの生活時間であったが、買い出しに遅れてしまうようなことはなかった。 この頃、睡眠が深くなったような気もする。以前は眠りが浅かったのか、しょっちゅう目がさめていたが、最近は覚めなくなってきた。これは良いことであるが、時間に寝過ごしてしまうのは困る。 結局、普段より30分ほど遅れてオルガニック市についたが、今日はお客さんが少なかったようで欲しい野菜がすべて買えたのでよかった。出かける前には、一瞬面倒くさくなり、行くのをやめようかと思ったが、1週間、野菜がないのはもっと困るから行くしかなかった。 もちろん普通のスーパーなどでも野菜は買えるのだが、オルガニック市で買うようになると、不思議にスーパーや一般のフェイラ(青空市)では買う気がなくなる。特に僕が買っている野菜は肥料も、苗を植えてから水もやらない完全自然農法で作られている野菜であるから、農薬が一杯かかった野菜は食べる気が無くなる。
先日、いつも僕が買っている野菜を作っている、クスモトさんの農場に行ってきた。サンパウロの郊外都市モジダス・クルーゼスの奥にある。時には、日雇い労働者を雇っているようであるが、老夫婦が作れるだけの野菜を栽培していた。一緒に農業をしていた兄弟が、農薬に目を毒され、医者に農薬を散布する農業を続ければ目が見えなくなると言われたことを契機に自然農法に切り替え29年つづけているそうである。畑はどんどん縮小していき現在利用しているのはもとの畑地の5分の1しか使っていないそうである。それでも、最近のオルガニック野菜の人気でそこそこ食べていくだけお金は稼げるらしい。 息子さんが2人いるが、2人とも農業を継ぐ様子はないらしい。1人は別の仕事を、もう1人は日本に出稼ぎに行っている。 「農業は、もうからないからね。子供たちもそれを解っているし、僕たちも押し付けられないよね」とクスモトさんはいう。 強盗が8年に1回ほどだったのが3年に1回になり、年に2回きたところで、近くのスザノ市のアパートに住むことを決めたという。今や、治安の悪化は、サンパウロ市内だけでなく田舎も同様なのだ。人通りも警察の巡回も滅多にないところだけに、襲われるともう逃げ場はない。今では、強盗が来た時のために、渡すお金を用意しているという。 「本当はそんなことじゃダメなのだろうけどね。歯向かって大けがをさせられた人もいるし、仕方ないよね」と言って笑った。 いつも自分が食べている野菜が作られている所を見ると、無駄に捨てたりはできない、と改めて思った。小さい頃、野菜を残した時に、「お百姓さんが一生懸命作った野菜を無駄にしちゃだめ」と母親に叱られたことが蘇った。
 | 苗を植え付ける時水をまくだけで、あとは水もまかないらしい。 |
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