12・4 しみ込んだ日本の匂い (2017/12/03)
日本から帰ってきて、「おはよう」だとか「こんにちは」などとまったく知らないブラジル人から日本語で声をかけられるようになった。以前は中国語で「ニーハオ」などと声をかけられていただけに、ちょっと驚きだ。 当初は、日本で買った服を着ていたせいかと思っていたが、以前の服を着ていても、同様に声をかけられたから、かならずしも服装のせいだけではないようだ。 日本にいるときに、顔が怖いと妹に言われて以来、できるだけ怒りを外に出さないようにし、和やかな顔をするように心がけた。もしかしたら、そのせいもあるかもしれないし、日本に滞在したのはわずか⒛日ほどであったが、それだけで日本の匂いが染みついてしまったのかもしれない。 しばらく日本にいたために警戒心が薄れているかもしれない。そのおかげで声をかけやすくなったこともあるだろう。実家のある高知でも、東京でも危険を感じることはまったくなかった。知らず知らずのうちに警戒心が薄れてしまったようだ。 今回初めて日本の良さを実感し、ブラジルの生活が懐かしくなることは一度もなかった。むしろ、そののんびりした生活を続けたいとさえ思った。こんなことは過去一度もなかった。そんな生活だったから、表情も少し柔らかくなり、声をかけやすくなったのだろう。 だとしたら、セントロを歩くさいは気をひきしめないといけない。強盗やスリはとにかく敏感な奴らが多いから、外国人をすぐ見つけ出してしまう。また、ブラジルの匂いがつくまでは十分気を付けようと思っている。
|