12・15 和やかな顔を (2017/12/14)
久々に夕の散歩にでかけた。旅行から帰ってきて初めてだから、2週間ぶりになる。 勿論、仕事や昼間の用事に外にでたときに写真は撮っていたが、夕の散歩で写真を撮ったのはしばらくぶりである。今まで、どうも出る気にならなかったのである 最近、サンパウロは治安がどんどん悪くなり、自分の勘を重要視するようになった。なんか嫌だな、と思うと出るのをやめた。怠惰な気持ちから嫌だな、と思った時もあったと思う。以前だったら、怠け癖をつけたくなかったので、そういう自分を決して許さなかった。今は、それだけ自分に甘くなっていると言えるのかもしれない。しかし、ずっとメニエル病が起きそうな感じがあったことも確かだし、実際勘がはたらいたこともあったかもしれない。積もり積もった人間不信から、自分の勘を最重要視するようになったとも言える 今年は、人に騙されたり、騙されかけたりすることがたくさんあり、すっかり人間不信に陥った。近寄ってくる人間はほとんど信用できなくなっていた。実際、家にいると日に14,15のスパム電話や、詐欺メールがくるし、外にでたら出たで、何度もケチャップ泥棒(ケチャップやチョコレート液を人に振りまき、隙ができた所を盗む泥棒)に服を汚されたし、イベントの撮影に行くたびに、スリにカバンの中から機材をとられかけた。実際、望遠レンズを1本盗られたこともある。そんなこともあり、老人も、どんな美人も、近くに寄って来た人間は信用できなかった。特に僕はセントロ付近の、日系人はほとんど歩かないような危なそうな地区を歩くから余計目をひくようだ。 人間不信になることは人の写真を撮る人間にとって反することだと思う。どんな人間も愛情を持って接することができる人間であるべきだと思う。そうでなければ、誰も気軽に写真を撮らせてくれないだろう。そうは解っているのだが、なかなか難しい。それでも数年ぶりの、平和な日本の滞在で頑なだった気持ちは大分ほぐれた感じがする。妹に「顔が怖い」と言われ、日本滞在中は怒らないと決心したものである。 できれば、いつもニコニコ、人に好かれるような顔をしたいと思っている。とは言っても僕にはそれは無理だろうから、せめて怒った顔は辞めるようにしたい。頑なになってしまった気持ちを、ゆっくり時間をかけて解していきたい。
 | 東洋人街リベルダージ。幟が建てられすっかり年末の装い |
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