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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
3・14 スピード社会 [画像を表示]

3・14 スピード社会 (2018/03/13) 僕の住む建物の前にある広場のカフェの実が、なかなか熟さない。もう1カ月以上も青いままだ。数個は赤く色づいているものの、他は全く色づく気配もない。色づいた実一杯の写真を撮ろうと、外に出かけるたびに見ているがまだまだのようである。近くにあるウルクン(紅の木、インディオが塗る赤い染料の素)の街路樹は、緑色だった実が少しずつ赤道色になり始めている。こちらも1カ月以上見ているのだが、同じくいろづくのは遅い。
人間の手が加えられていない自然の実が、予想以上に熟すのが遅いことを見ていて、販売されいる果物などの熟する速さが異常に早いことに気が付いた。薬や保存方法で熟するのを早めているのだろう。
 たとえば、スーパーなどで買うバナナは熟するのが嫌になるくらい早い。あっという間に熟れ過ぎて甘くなり、皮は黒くなる。甘すぎるバナナが嫌いなせいか、バナナの熟れには敏感なのだ。最近はスーパーなどではけっして買わないことにしている。
 鶏や豚、牛にしろ、成長剤をどんどんやって、成長するスピードをあげているようだし、当然、植物も成長をはやめる薬剤が散布されているだろう。今の、便利な生活を支え、利益をあげるためにはこうしたスピードが必要なのだろう。昔のように熟するのをゆっくり待って収穫していたらとてもやっていけないし、消費者もまどろっしくて待てないと思う。
僕自身、青いバナナが熟するのを2週間以上待って、いらいらしたし、食べることを諦めかけた。自分もスピード社会・便利社会にどっぷり浸かっていることを実感した。

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セントロの銀行街


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