2年ほど前にメニエル病が再発していらい、体重が1年減り続け、一時期は服・靴を着けた状態で55キロを切った。このまま体重が落ち続けるとどうしよう、と思ったものだ。久しぶりに遭った友人からは顔色が悪いね、痩せたね、と言われたものだ。今やっと、体調も復調しはじめ、服・靴をつけた状態で60キロになり元の体重ほどになった。 　去年は、ふらつくことも結構あり、ブラジルで売っているラビリンチッチ（耳の病気、おそらくメニエル病と同じものだと思う）用の薬を飲んでなんとかしのいできた。実際、この薬が効くのか分らないが、仕事の前日などにふらつきがあるときには気休めに飲んだ。 　ところが、最近はふらつきもほとんどなくなり、体重も元の体重にもどり調子が良くなってきた。この頃、暑さもやっと弱まり涼しくなってきたことを考えると、一番の要因は気候がよくなったこと、そして、去年大雨で延び延びになっていたレシフェでの仕事をやっと終えることができたことだと思う。 　メニエル病を発症していらい、とにかく暑さに弱くなった。それまでは季節の中では夏が一番好きで、日本に行くのも夏を選んでいたが日本の蒸し暑さにはすっかり耐えられなくなり、秋・春に代えた。今の東京の、夏の蒸し暑さはアマゾン・マナウスの蒸し暑さともさほど変わらないと思う。ブラジルでも暑い真っ昼間にはできるだけ外出しないようにしている。どうしても出なければならないときは、水を携帯していくようになった。もちろん、暑さに弱くなったのは、年をとったせいでもあるだろう。 　以前の、酒は飲み放題、短い睡眠時間など、やりたい放題の不節制生活を考えると、今は毎日平々凡々としたつまらない生活である。以前の僕だったら今のような生活は嫌だった。しかし、今は、その平々凡々とした生活がいかに幸せなことかが解る。それだけ近年は、健康的にも金銭的にも辛く大変な年が続いた。

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