6.23朝の散歩 (2018/06/22)
夜が明けるのが遅くなり6時でもまだ真っ暗だ。近所のパン屋が開く時間だ。ブラジル人は朝パン食が多いらしいから、開くと同時に焼きたてのパンを買いに行く人がいる。カフェダマニャン(直訳 朝のカフェ 朝ごはん)を食べに来る人もいて近くの路上に車を停める人がいて、ちょうど、この頃、朝の散歩に出かける時間なのでよくみかける。それでも最近の不景気でカフェダマニャンを食べに来る人が少なくなったような気がする。 ここのパン屋はおいしいことで有名らしく僕も何度か買った。たしかに、おいしいが、他より高いし、従業員のサービスが悪い上に威張っているので、最近はトンと行っていない。やはり老舗でおいしいだけでは店は長続きしないのだ。普通にやっていればいいのだが、それも難しいのだろう。こうしたお店を長く続けることは非常に難しいと思う。 犬たちは、アパートを出てすぐのところで必ず糞をし、雄犬にんじゃは、少し行ったところで小便をする。それが犬たちの日課だ。犬たちのした糞を拾っていると、その脇をきれいなおねえさんが通り抜けていく。一度、恋人らしい男性と肩を台あいながら歩いていたがこの頃は一人だ。別れたのか・・・。 杖をつきつきやっと歩いているおばあちゃんの散歩を追い抜き、台八車をおしてゴミ集めをする路上生活者が脇で寝る歩道を通る。 最近は朝の散歩で出遭う人々も変わった。去年はマリア像を担いであるく爺さんなどもいたが消えてしまった。おそらく亡くなったのだろう。 彼らとは話したこともないが、僕のことを見知っているようだ。路上生活者は「おはよう」と言っていたが、それもなくなりいつもぶつぶつと独り言を言うようになった。精神を病んでしまったのか? それだけサンパウロの路上の生活は大変なのだろう。 僕の犬たちもすっかり歳をとったし、僕も歳をとった。それでもほぼ毎日かかさず朝散歩を続けている。
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