9.29オルガニック市 (2018/09/28)
オルガニック市場で買い物をしていると、いつも買う卵屋のおばさんが憤然とした顔で、出入り口の方を見ていた。 「まったく恥知らずね! 人参とベティハーバー(甘藷)を盗んでいったのよ。夫も二人で」 おばさんはプンプン怒っている。 「えええ? この市場の客は金持ちが多いからそんなことはしないんじゃないの?」 「そうね。でも知らん顔して盗んだの!」 この市場で売っている野菜などは普通で売られているモノの1~3倍程高い。その代り一切農薬を使っていない。無農薬かどうかは生産者からの自己申告ではなくて数か月に1回、調査員が畑を調べに行くらしい。だからほぼズルはできない。規則はかなり厳しく、農薬を使っていたりしたことが分ると、この市場で売れなくなり、追い出されるらしい。 ここに来る客は農薬がいかに危ないかをしっている知識層やお金持ち、健康に気を使う人が多い。そのせいか、客のほとんどはお金持ちだし、礼儀正しい人が多い。売り子も非常に丁寧で普通のフェイラ(青空市)とは雲泥の差である。 僕の行っているオルガニック市場はもともと日本人の農業技師が始めたもので随分と古く歴史がある。値段もモノによっては4倍するものもあるが、1~2倍の物がほとんどである。そうでないと僕のような者にはとても利用できない。 スーパーで売られているオルガニック野菜からすると随分安く新鮮だ。そのうえ、なんといっても絶対信用できる点が嬉しい。最近、サンパウロではオルガニック人気で、他にも、いろんな場所でオルガニック市場が開かれているが、ここほど信用できるところはない。 この市場がオルガニックにしては安いのは、生産者自らが直販売しているからだ。間に仲介業者を通さないから安くできるし、より信用できる。売っているモノの中にはスーパーで売られているモノと同じか少し安いものまであったりする。 おそらく今の僕は日本で普通に生活するより安全で新鮮なモノを食べて生活していると思う?
 | 毎週土曜日朝7時にバスに乗ってオルガニック市に行く。普通の店にはない日本野菜などもあって面白い。最近はたのしみにさえなっている |
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