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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
10・21 路上イベントにも貧富の格差 [画像を表示]

10・21 路上イベントにも貧富の格差 (2018/10/19)  外出していると、メトロなどで軽い仮装をしている若者が目についた。一様にセントロ方向に向かっている。プレカーニバルでもあるか? 見たことをそのまま忘れてしまっていた。
 帰りのバスの中で、大学生と思われる男女5,6人が大声ではしゃいでいる。うるさかったが、きゃっきゃと大声で話すだけで、暴れる訳でもないので他の乗客は黙ったままである。かわいい女性たちだったこともあり、車掌も文句をいわない。これが、男性の汚い路上生活者であれば、すぐバスから叩き出されただろう。来る途中に見かけた仮装をした男のことを思い出した。セントロでなにかフェスタ(お祭り)あるのかと思いながらバスを降りた。
 帰ってしばらく、書き物をしていると、窓の外から人ごみのザワメキが聞こえてきた。外を見ると、500mほど先の橋の上に人ごみが見えた。そこから風に乗ってきたザワメキだった。一瞬、写真を撮り行こうかと思ったが、雨もぽつぽつ来ているしやめた。
 しばらくして、大音響を流しながらスピーカーを満載したトラックが、9・デ・ジュリオにかかった橋を来ていた。そのトラックの周辺では驚くほどたくさんの人がいて踊っている。
 おそらく、毎年行われているサンパウロにある大学の連合が主催しているパレードのようだった。それにしても、今年の参加者の数は凄い。橋がほぼ人で埋め尽くされている。雨も結構降り始めているにもかかわらずだ。
下に言って写真を撮ることを考えたが、カメラが濡れるのでやめた。それにしても凄い人である。おそらくほぼ大学生、下の上流クラス以上の家庭の子供である。ビール缶やウイスキー・ワインの瓶を片手にわいわいバカ騒ぎをしながらのパレードである。
 危険なカーニバルと異なり、参加者はほぼ安全な学生たちばかりということもあり参加者が膨れ上がったのであろう。去年は、結構な人が酔い潰れ、道路脇でげーげーやっていた。仲間たちがそれを介抱する姿をよくみかけた。カーニバルではこうはいかない。そこいらじゅう泥棒ばかりで油断も隙もあったものではない。このパレードは皆、仲間みたいなものである。それだけに、多くの学生が安心して酔っていられるのだろう。まじめそうな日系人の女学生が多く参加していることからもそうだといえると思う。
 生活に余裕がある家の子供だから楽しめるパレードである。高層アパートから眺めながら、今後、路上のイベントもますますこうした貧富の仕分けがすすんでいくだろう、と思った。

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雨がぽつぽつ降っているのにこの参加者数。学生以外が入ってきてもおそらくその様子ですぐ分るだろう。


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