12・21TPO (2018/12/20)
サンパウロの第2の商業地区ブリガデイロ・ルイス・ファリア・リマに行くためにコミュニダージ(貧民街区)の多いカッポンヘドンド方面に行くバスに乗る。 まだ、3時過ぎだと言うのに、バスは結構混み合っていて、3連結の巨大なバスにもかかわらず、座る席が乗客で埋まっている。ジャルジンスの高級住宅街あたりで、おばさんを中心とした乗客がどどどっと乗り込んできたことを考えると、家政婦の仕事を終える時間なのだろう。 乗り込んできた多くのおばさんは、ちょっと疲れ気味のような顔をしてバスに揺られている。多くは、貧相な表情をしている。おそらく、彼らから見たら、僕も同様だろう。お金持ちはベンツやBMWの外車を利用し、混雑した冷房もない3連結バスなどには乗らない。 お金持ちと貧しい人々の見分け方は、ブラジルでは日本以上に簡単で、表情と着ている服を見るとすぐわかる。金銭的に生活に困っていないお金持ちはぱっと明るい表情の傾向があるし、逆にお金に困っている貧しい人は表情が暗い傾向にある。さらにお金持ちは身体や顔の線が丸い。勿論、貧しい人でもぱっと明るい人もいるし、お金持ちでも貧相な、くらい表情をした人もいる。 そして、服装は、お金持ちはブランド品などの質の良い服装だが、貧しい人々ははっきりと偽ブランドだと分る中国製の安物だったりする。一目瞭然である。 僕の場合着ているモノはたいてい日本で買ったユニクロ製のものだから、ブラジルでは質が良いのか悪いのか分りづらいとは思うが、表情が貧相とまではいかないまでも暗いから、貧しい部類に見られるだろう。だから、銀行や仕事などできるだけ幅を利かせたい所、貧しいと思われたくない所に行くときは、できるだけ新しい服を着ていくことにしている。それにより、相手の対応が随分と変わることがあるからだ。昔はわざと汚い恰好をして出かけたりして相手の対応が悪いとつっかかったりしたこともあったが、最近は疲れるのでそんな無駄なことはやめた。 ブラジルは差別社会なので、日本社会以上にTPOは大切である。ブラジル人社会で働くようになり特にそう思うようになった
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